今日は晴れのち曇り。
冬花「クリスマスローズ」はバラ(ローズ)の仲間か?
明日から、二十四節季のうちの「春分」に入る。「立春」「雨水」も過ぎて、今日は「啓蟄」最後の日である。春も本格化する頃となった。
そんな頃、小さな庭には、小さな花の「クリスマスローズ」が咲いている。開花期は1~3月である。
クリスマスローズとは - 育て方図鑑 | みんなの趣味の園芸 NHK出版
ローズと名が付くからにはバラの仲間かと思えるも、バラ科でなく、キンポウゲ科である。花の形がバラに似ていることから、「クリスマスに咲くバラ」と名付けられたそうである。まぁ~確かに、バラも「バラ、バラ」とピンキリまであるもんね!(-_-;)
その冬花の様子は次の写真(1枚)のとおりである。
(3月13日撮影分)
カヴァー曲とは?
楽曲の面でも似ているようだが全く違うとか、同一曲なのに編曲等で別物のような印象を受けるということもあろう。
これに関連して、以前、次の❶想ひ出の名曲を辿るジェットの旅と、❷埋もれた名曲を探すネットの旅を続けていたところ、オリジナルか、カヴァーかの判らない作品を見付けることが多々あった。
❶(2021年3月11日付け)
想ひ出の名曲を辿るジェットの旅(30)~シルヴィ・ヴァルタン歌唱5選~ - 諦観ブログ日記
❷(同年7月28日付け)
花鳥風月&埋もれた名曲を探す旅(35)~「Mamma Maria」のAメロに似ていそうな名曲~ - 諦観ブログ日記
そんな作品の中で、メロディは同じでも、オリジナルか、カヴァーかにより、聴き手の感動を受ける度合いが格段に違って来る場合も多い。例えば、ラテンポップスをジャズ風にアレンジしてカヴァーしたとか、又補作により一段と洗練された作品に仕上げられた場合等である。
なお、カヴァーとは「ポピュラー音楽の分野で、過去に他人が発表した曲を歌唱・編曲・演奏して発表すること(weblio辞書)」を言う。
オリジナル楽曲とカヴァー曲との差は?
その曲の良さについて、オリジナルが良いか、カヴァーが良いかは人それぞれであるので、一概に決め付けられない。ただ、作詞・作曲家の意向に沿うのはオリジナルであるから、この点を重視すれば、オリジナルが一番と言うことになろう(注1)。
しかし、多くの聴き手に受容された作品か否かという視点を重視すれば、その曲がヒット等したか否かが一番と言うことになろう。勿論、テレビCMに使用されたとか、映画(ドラマ)主題歌になった作品も含まれる。
思うに、一般的には作詞・作曲家の意向に沿うオリジナル曲に軍配を上げたいが、結局のところ、後世に名曲としてその名を残すのは、ヒット等したか否かが重要になろうか。
筒美京平作品の「あの場所から」
今回の題目「あの場所から(筒美京平作品)」について言えば、アイドル歌手らの歌い方等を聴き比べると、聴き手それぞれの受容の仕方は違うようであろう。
しかしそれでも、結論を先に言うと、レコード売り上げ等から、アイドル歌謡曲「あの場所から」のオリジナル等よりも、「アルバム・バージョン」カヴァー(補作)の方を一押しにしたいが、どうであろう。
それではまず、個人的に一番気に入っている、次の「あの場所から」(歌唱/柏原芳恵。作詞/山上路夫、作曲/筒美京平、編曲/大村雅朗。1982年アルバム・ヴァージョン)を聴いてみる。
https://www.youtube.com/watch?v=MHMHzKfjmNI
https://www.youtube.com/watch?v=E6HG9hsdWGg
https://www.youtube.com/watch?v=vHhTzZCMYc0
この曲を聴くと、Aメロ、Bメロは言わずもがな、やはり、終盤フレーズ「アゲイン」以下のCメロ(補作)繋ぎ部分は特に素晴らしい。
歌にメリハリがあり、とても好感が持てる。また、男性バック・コーラス入りの編曲も大変素晴らしいのである。
続いて、オリジナル、その他のカヴァーと年度順に、以下の歌手らによって歌われた「あの場所から」(二部形式のシンプル構成)を聴いてみる。
❶ 「kとブルネン」歌唱分(作詞/山上路夫、作曲・編曲/筒美京平。オリジナル曲/1970年)。レコード売り上げ枚数は不明
https://www.youtube.com/watch?v=omO9iQBUWmg
❷ 「南沙織」歌唱分(同上。ただし、編曲は高田明。カヴァー曲/1972年。)
https://www.youtube.com/watch?v=eFPje8_mpDU
❸ 「朝倉理恵」歌唱分(同上。1973年)。レコード売り上げ5万7千枚
https://www.youtube.com/watch?v=pY-cq_CyCOA
❹ 「柏原芳恵」歌唱分(同上。1982年)レコード売り上げ18万7千枚(公称/26万枚。)
https://www.youtube.com/watch?v=0lnlUJ3T-nQ
https://www.youtube.com/watch?v=96Zw7pBioDQ
以上を聴いて、やはり、アルバム・ヴァージョンの方が各段に良いように思われる。
カヴァー曲の方が有名な曲
最後に、次の記事によれば、オリジナル曲よりも、カヴァー曲の方が有名な曲を列挙した一覧表があり、柏原芳恵さん歌唱の「あの場所から」もこれに含まれている。
この中で、有名な曲とお気に入りの曲とが違うのは、駅(竹内まりあ)、秋冬(高田みづえ)、東京(BEGIN)や青葉城恋唄(ダーク・ダックス)等が挙げられようか。つまり、「有名=お気に入り」という訳でもない(注2)。
(注1)
例えば、「竹内まりあ」さん作曲の「駅」について、オリジナルは「中森明菜」さんの歌唱曲であるところ、竹内さんの夫君「山下達郎」さんから、このオリジナルは作曲者(?)の意向と違うとの異論も投げかけられた。
想ひ出の名曲を辿るジェットの旅(5)~「この・・・駅で」~ - 諦観ブログ日記
「石川ひとみ」さん歌唱の「まちぶせ」は、「三木聖子」さんのオリジナル曲よりヒットして、有名になった事例もある。これについて、作詞・作曲者「荒井(松任谷)由実」さんもセルフ・カヴァーを出しているが、受ける歌の印象はコケティッシュな面もあり、作詞・作曲者の意向がどのようなものであったのかは解らないところがある。
(注2)
「高田みづえ」さん歌唱の「秋冬」について、「原大輔」さんのカヴァー曲の方が、よりお気に入りである。
また、「神崎みゆき」さん歌唱の「公園通りの情景」(作詞・作曲/神崎みゆき。1974年 https://www.youtube.com/watch?v=3lVcpZN20HU)についても、「とんぼちゃん」のカヴァー曲(https://www.youtube.com/watch?v=qd2eU6mD9qQ)の方が、より好感が持てそうか。
なお、「とんぼちゃん」歌唱の「遠い悲しみ」(作詞/伊藤豊昇、作曲/市川善光。1975年)には、次のようなシングルとアルバムヴァージョン(セルフ・カヴァー)が収録されている(両者の間には歌詞違いもある。)。
https://www.youtube.com/watch?v=ZfAa2maTmSw
「青葉城恋唄」については、最終的に、作曲家の「さとう宗幸」さんのレコード売り上げが110万枚、「ダーク・ダックス」が30万枚となった。