昨日は曇りも、今日は晴れ時々曇り。
はじめに
昨朝、今冬初めて少しの粉雪が降った。今日は午後から小雪が舞っていた。寒い日が続く。そのためではないはずだが、アトリ、スズメやカラスを除き、その他の鳥の姿は見られない。
寒くなると、鳥の活動も不活発になるのだろうか?
「田んぼのバードウォッチャー」として、度々、鳥の記事を書いていると、そもそも「小鳥」とは何を指すのかについて、予てから疑問を抱いていた。
ことに、「スズメ」ならいざ知らず、これまでの記事で、「モズ」を小鳥界の王者と位置付けて来た関係から、果たして「モズ」が小鳥の範疇に入るのだろうかという疑念はあった。
今回は、まず、これまでの記事に掲載した鳥の写真を除き、「モズ」を始めとする初冬に見られた「田んぼの鳥」の写真(合計15枚。日付は順不同)を掲載した後、「小鳥」の意味を考え、そして、それら「田んぼの鳥」が「小鳥」の範疇に入るのかを検討してみる。
初冬に見られた「田んぼの鳥」の面々
❶ ツグミ、 アトリとスズメのサイズの比較(写真3枚)
(上掲写真の左端と下にいる鳥が「ツグミ」、中央6羽の鳥が「アトリ」、右端にいるのが「スズメ」か?)
(同日撮影の「ツグミ&スズメ」と、12月5日撮影分の「アトリ」の各写真1枚)
(以上、12月10日撮影。ただし、至近距離のムクドリは10月29日撮影分)
❸ モズとジョウビタキ(写真2枚)
(モズは12月8日撮影、ジョウビタキは12月10日撮影)
❹ 3羽のヒバリとハシボソガラス(写真2枚)
(以上、12月9日撮影)
❺ ケリとハクセキレイ(写真2枚)
(以上、12月11日撮影)
❻ 2羽のヒヨドリ(写真2枚)
(以上、12月13日撮影)
田んぼの小鳥とは
田んぼで見る小鳥の意味については、次の(1)~(3)の解説がある。
(1)Weblio辞書は、小鳥の意味を「❶形の小さい鳥(ウグイス、スズメ、ヒバリ等)、❷形の小さい飼い鳥(インコ、ブンチョウ等)、❸秋になって渡ってきたり、また、山地から人里近く姿を現したりするモズ、ヒヨドリ、ムクドリ等を総称」としている。
しかし、具体的なサイズについての言及はない。これによると、「ヒヨドリ」が全長27cmであるので、それくらいまでの大きさを言うことになる。
(2)他方、日本大百科全書(ニッポニカ)は、小鳥の意味を「普通は漠然と小形の鳥を指して言う」も、どの程度の大きさを小形と言うかは人によって違うし、体型の問題もあるが、「大きさだけについて言えば、全長15㎝~30cmあたりを小鳥の上限としている人が多いようである。」旨記述している。
(3)さらに又、大きさに関係なく「スズメ目=小鳥」と捉えることもあり、これだと、体長が50cm以上ある「カラス」も小鳥の仲間と言うことになる。
しかし、これに至っては、さすが、一般的でないように思われる。 (?_?)
https://www.birdfan.net/bw/hint/anzai/037.htm
以上から、「モズ」が小鳥の範疇に入るのかについて、上記(1)❸、(2)の30cmまでのサイズ、(3)のスズメ目からは、当然に「モズ」も小鳥ということになる。
実際に、「田んぼのバードウォッチャー」として、鳥を観察していると、「漠然と小形の鳥」と感じるのは、全長20cmの「モズ」や21cmの「セキレイ」のサイズまでである。全長24cmの「ムクドリ」や「ツグミ」、さらに全長27cmの「ヒヨドリ」くらいになると、さすがに大きな鳥のように思え、これまでに「小鳥」と感じたことはない。
さらには、「モズ」を小鳥界の王者とする視点から、サイズの点で、他の小型の猛禽類(タカ)と比較するのも一つの方法であろうか?
例えば、「チョウゲンボウ」は全長が33cm以上、「ハイタカ」は全長が31cm以上、「ツミ」(最小のタカ)は全長が26cm以上であることからすると、鳥の全長が20cmを有に超える鳥は、小鳥とは言えないと考えたい。
そして、田んぼで見られる小型・中型・大型の鳥の判別方法の目安について、感じで言うのならば、全長約20cmぐらいまでが小型の鳥(小鳥)、「ムクドリ」や「ツグミ」の全長24cm以上ぐらいが中型の鳥、「ハヤブサ」の全長約40cm以上が大型の鳥として自己流に考えたい。
そうすると、「ハト」や「ケリ」は中型鳥、鷺については「コサギ」という名前であっても大型鳥と言うことになる。
鳥にまつわるギャグ紛い話
次に、ギャグっぽい話になるが、「田んぼの小鳥」がどれを指すのかと同様、鳥の呼称に関するネタ話をすると、❶「閑古鳥」や❷「しらけ鳥」という言葉に絡むものがある。
前者の❶は、コロナ禍下の多くの飲食店等業界では「閑古鳥」が鳴いているようで、現在も大流行りの言葉であろう。
「死活問題だ」GoTo一時停止で悲鳴 温泉地や旅行会社にキャンセルの波(毎日新聞) - Yahoo!ニュース
その「閑古鳥」は「カッコウ(郭公)」(全長35cm)の別称で、その名前の由来は、もの悲しく鳴いているように聞こえるからのようである。
「 The Cuckoo Waltz 」Johan Emanuel Jonasson(orchestra)/ かっこうワルツ - YouTube
しかし、この「ワルツ」の名曲からは、「カッコウ」が楽しそうに鳴いているようにも聞こえる。人それぞれの感じ方があるんだろうか?
後者の❷については、最近亡くなられたコメディアン「小松政夫」さんの「しらけ鳥音頭」(作詞/中山大三郎。1978年のヒット曲)が有名である。この歌詞で歌われている「しらけ鳥」は自虐ネタとしての「みじめな鳥」として強調されているようか。
https://www.youtube.com/watch?v=yi05CDIwuzQ
コメディアン 小松政夫さん死去 | おくやみ | NHKニュース
「しらけ鳥」がどういう鳥かはよく分からないが、「興が覚めて気まずい雰囲気にさせる鳥」のことであろうが、果たして、そんな鳥はいるのか?
その鳥を人間に例えれば、そういう人間がいるのかも知れないが、そんな実在の鳥は「田んぼの鳥」の中にいそうにない。
まぁ~、「小松」さんのギャグから生み出された言葉なので、深い意味はないのかも知れない。
おわりに
以上、上掲写真で紹介した鳥の中で「田んぼの小鳥」の部類に入るのは、「アトリ(全長16cm)」「スズメ(全長14.5cm)」「モズ」「ジョウビタキ(全長15㎝)」「ハクセキレイ」「ヒバリ(全長17㎝)である。
「ケリ」は全長が36㎝もあるので中型鳥の範疇に入ろう。キジバト(全長33cm)も同様である。
田んぼで見られる大型鳥は、「カラス」「サギ」「カルガモ」以外に、次の写真(1枚)の「トンビ」が特に目を引く。
(12月8日撮影)
頭上近くの空を飛ぶ「トンビ」の様は、見れば見るほど、恐ろしくもなるほどに大きい。それもそのはず、全長が60㎝以上、翼開長が約1m60㎝(カラスで1m)にもなる鳥である。
最後に、「秋元順子」さんが歌唱していた、次の「愛のままで・・・」(作詞・作曲・編曲/花岡優平。2008年リリース)の歌詞冒頭に、「小鳥たちは 何を騒ぐの、甘い果実が 欲しいのですか」というフレーズがある。
https://www.youtube.com/watch?v=CozmwB4101M
この歌詞の「小鳥たち」とは、どういう鳥を想定しているのであろうか?
この曲はオリコン1位を獲得しており、当時「秋元」さんが61歳7か月と史上最年長であったため、演歌ファン等からは、「シルバー世代の星」ともてはやされていたようである。
このことを思うと、「小鳥」を愛でて歌うことは、年齢を問わず良いことがある証なのであろう?(-_-;)