諦観ブログ日記

ー Que Será, Será(ケセラセラ)ー

我が国における、新たな党派性分類への試み(私案)

 今日は雨。

 

 今日、雨の中を「イソトマ」(和名/星薊)が咲いていた。オーストラリア原産の半耐寒性の多年草である。花言葉が「猛毒」となっているぐらいに有毒植物である。

 

 さて、我が国にあり、昨今、資本主義vs共産主義の党派性イデオロギー論争において、資本主義側に軍配が上がり、終止符が打たれた感がある。

 そして今や、従来のマルクス資本論にいう「資本家vs労働者」の対立構造が、労働者内部の深刻な対立(正規vs非正規)をもたらし、労働者間には2極化が加速している。

 このことは例えば、日本最大の労働者組織、貴族労組「連合」の庶民派よりも資本派傾倒への立ち居振る舞い等からも解かろうか。※1

 

 ここで、従来の対立構造図式を変えて、労働者概念を捨象した「資本派vs庶民派」という対立図式に変容させ、そして「国粋派」を加えた「国粋派、資本派vs庶民派」の3分類図式を提案したい。

 これは、通常言われている「❶極右、❷右翼(右派)vs❸左翼(左派)」の分類に沿うものである。と言うのも、極右は国粋主義(超保守主義)に傾き、右翼(右派)は保守主義、左翼(左派)が革新・リベラル主義へと傾くからである。

 つまり、❶極右=国粋派、❷右翼(右派)=資本派、❸左翼(左派)=庶民派と言い換えることもできよう。※2

 

 上記を、我が国の政党や主要政治団体に概して嵌めると、自民が❶❷、立民が❶~❸、維新、国民&教科書が❷、公明が❷❸、共産、れいわ&社民が❸、参政&日本保守(※3)が❶、となろうか。勿論、異論が無きにしも非ずである。

 このことからも、自民、立民、維新、国民、教科書&参政間には、議員同士相互の行き来は容易であるものの、これらと共産、れいわ&社民との間の行き来は、上記丸数字の同一のものがないので、あり得ないということが解かるであろう。※4

 

※1  芳野友子連合会長(58)の共産党排除発言や立民への過度な威圧行動

※2   最近は、これまでの伝統的な「右翼/左翼」に変えて、「上翼/下翼」の分類方法を提唱するお笑い芸人(清水 宏)も出現している(https://www.youtube.com/watch?v=mjpR0o58gds)。

※3 参政党の綱領の一つに、「天皇を中心に一つにまとまる平和国家をつくる」があり、又、日本保守党の綱領にも「日本の国体を守り」があるから。

※4 立民の前身である「旧民主党」から自民党へ鞍替えした衆院議員として、長島昭久細野豪志氏等がいる。

 

 それにしても、左翼や右翼とは何ぞやと言うことであるが、その概念は、1789年のフランス国民議会(※5)の議長席から見た、議員席の右・左の配置に由来した党派の呼び名である。

 その大雑把な流れを言うと次のようになる。

 当初、右側の席(右翼)が貴族等の王党派、左側の席(左翼)はブルジョワ(資本家)のジロンド派が占めていた。その後王党派がいなくなり、右側席がフィアン派(立憲君主派)、左側席がジロンド派(共和政派)となった。※6

 そしてやがてフィアン派も消滅して、右側席がジロンド派(穏健共和制派)、左側席がジャコバン派山岳派orモンターニュ派。急進派)へと変わって行った。

 

※5 前身は、第一身分の僧侶、第二身分の貴族、三身分の平民からなる三部会としての「身分制議会」であった。その後、第三身分による国民議会へと代わった。

※6 衆院議院の議員配置席は、右側の席(右翼)が自民党所属の議員になっている。

 

 このフランス国民議会の流れを、大雑把であるが現在の我が国に当て嵌めて、王党派が極右、ジロンド派が資本派、ジャコバン派(急進派)が庶民派と位置付けてみたいのである。

 

 フランス革命は市民革命と言われているが、そもそもその内実は、ブルジョア革命である。この革命により封建的身分は解放された。しかし、今度は資本による貧富の格差が増大して経済的身分が顕著となった。そこで、ジャコバン派(急進派)の指導者「ロべス・ピエール」は、これを打開すべく貧困層重視による庶民革命に向けての独裁体制を敷いた。

 

 ところが、彼が恐怖政治を敢行したために、その体制はあっけなく崩壊したのである(ジロンド派等による、テルミドールのクーデター)。それは、1794年7月27日の事件であった。フランス市民革命の終焉であった。

 奇しくも、その日は、今年のパリオリンピック開催日(7月26日~8月11日)の翌日に当たる日である。(>_<)

 

 最後に、次の歌手らが歌唱している、残酷なシャンソンの名曲「想い出のサントロペJe n'irai pas à Saint-Tropez」(作詞/ミッシェル・ヴォケール、作曲/フランシス・レイ。訳詞/二宮眞知子。1969年)を紹介して、本記事を終える。

 ❶ 「コラ・ボケールCora Vaucaire)」

https://www.youtube.com/watch?v=R5SqlX-V2YQ

 ❷ 「奥田晶子

https://www.youtube.com/watch?v=nONcKvGq17k

 ❸ 「中山エミ

https://www.youtube.com/watch?v=fJK7H8r12Ac

 

 この残酷な歌詞の内容は、「マダム、今年は、昨年の夏に借りて愛しい恋人と一緒に過ごした、サントロペの別荘へ行きません。来年も。行き仕度も済んでいたのに。なぜって、今さっき恋人を殺したから。」てな、ことかな。(>_<)

 なお、サントロペは、フランス南部沿岸の保養地として有名である。位置として、海岸沿いにその西はマルセイユで、その東がサントロペである。さらにその東にカンヌニースと続き(コート・ダジュール/紺碧海岸)、国境を越えたところにイタリアのサンレモがある。