今日は、晴れ時々曇り。多少、蒸し暑い日である。
はじめに
最近、本ブログ「埋もれた名曲を探す旅」等で、メキシコの楽曲をよく取り上げるようになった。そこで、メキシコがどういう国かということについて、興味を持ち少し調べるようになった。
今回は、音楽を通じて、メキシコとはどういう国か等について、少し考えてみたいと思う。そして、最後に、メキシコのラテンポップスの名曲を取上げたい。
恋のメキシカン・ロック
まず、メキシコとは直接関係のない話をすると、演歌の大御所(元祖御三家の一人)「橋幸夫」さんが「星よりひそかに」再婚していたという話題記事を拝見した。
https://www.asahi.com/articles/ASL3141DCL31UCVL00D.html
橋幸夫、50代一般女性と再婚していた | ORICON NEWS
当時、「星よりひそかに」とは、どういう意味かが判らなかった。表現としては、「橋」さん本人に失礼だと思ったが、夢のある?格調高い良い言い回しかと感心したのである。その表現を使用したのは、かの「文春砲」で名高い「週刊文春」であった。
橋幸夫“星よりひそかに”再婚していた! - トピックス|Infoseekニュース
その曲名は、「橋」さんと「吉永小百合」さんが、デュエットして大ヒットした「いつでも夢を」(作詞/佐伯孝夫、作曲/吉田正。1962年発売。)である。
そして、その曲の冒頭フレーズが「星よりひそかに、雨よりやさしく」であることが判明した。
それは、次のユーチューブ曲である。
https://www.youtube.com/watch?v=0jknQa9Ipws
ここで、何故、メキシコと何の関係もなさそうな「橋」さんのプライベートな話題を、取上げたかと言えば、それは、「橋」さんが唄っていた曲にあるからである。(-_-;)
つまり、「恋のメキシカン・ロック」(作詞/佐伯孝夫、作曲・編曲/吉田正。1967年発売。)である。
そのユーチューブ曲は、次のとおりである
https://www.youtube.com/watch?v=mY4VdRru0QU
https://www.youtube.com/watch?v=Kp4NIlUOQxE
夢のある、希望いっぱいの「いつでも夢を」から5年後に、その夢を叶え、ノリノリになって、「恋のメキシカン・ロック」を唄う気分になっていたのだと、自分勝手に思いたい。当時の日本は、高度経済成長期(岩戸景気、オリンピック景気、いざなぎ景気等)であった。夢もあり、又、その夢を叶えるに十分な社会経済的背景もあったのである。そのような時代は、以後約30年以上続いたよう。まさに、「牧歌的時代」さながらであった。
高度経済成長(こうどけいざいせいちょう)とは - コトバンク
上記「恋のメキシカン・ロック」の歌詞で唄われているように、ラテン音楽は楽しいリズムに満ち溢れ、情熱的で明るい曲が多い。それは、「メキシカンパッション、メキシカンファッション」という歌詞にも表現されている(ラテン音楽とは、旧・スペイン&ポルトガル植民地「中南米諸国の音楽の総称」)。
当時は、盛んに「ドリーム(夢)」がもてはやされたよう。例えば、アメリカン・ドリームという言葉である。
それは、次の曲にも表れているようか。(*‘ω‘ *)
https://www.youtube.com/watch?v=9bxGFCpHvuk
つまり、「伊藤咲子」さんが唄っていた「夢みる頃」(作詞/阿久悠、作曲/シュキ・レヴィ、編曲ケン・リブソン。1974年リリース。)である。
以上から、日本でも楽曲の作詞に使用されていた「メキシコ」とは、どんな国であるかについて、概略記述してみる。
「メキシコ」について
(1) メキシコの歴史等
まず、歴史的に特筆されるのは、「マヤ文明」で栄えた国(メキシコの南東部)であること。そして、16世紀の前半にスペインの征服者に侵攻され、1697年には完全に滅亡したとのことである。
5分でわかるマヤ文明!特徴や滅亡の謎についてわかりやすく解説 | 教養も ホンシェルジュ
次に、1428年~1521年までに、メキシコの中央部で栄えた「アステカ文明」があったこと。この王国は、スペインの征服者「エルナン・コルテス」により滅亡させられた。アステカ王国
続いて、1846~48年に勃発した、メキシコとアメリカとの戦争(米墨戦争)が挙げられる。アメリカ=メキシコ戦争/米墨戦争
また、1861年には、メキシコとフランスとの戦争もあった。メキシコ出兵
この仏墨戦争で捕虜となり、フランスに送られた作曲者が、祖国への想いを「ツバメ」に重ねて唄ったメキシコ歌曲が、「ラ・ゴロンドリーナ」(作詞・作曲/セビージャ。1862年発表。)であった。高校教科書にも取り上げられた曲である。
次の曲がそうである。
https://www.youtube.com/watch?v=U9T0wcNZvuM
その他、音楽教科書にも取り上げられている有名なメキシコ歌曲として、次の「シェリト・リンド」(作曲/コルテス。1882年。)もある。
https://www.youtube.com/watch?v=YoDcPDroFHI
以上の2曲は、ラテン音楽特有の「リズミカルな陽気な歌」と言うのでなく、ウェットな歌である。まぁ~、高年輩諸氏の日本人が好みそうな歌であろう。
さらには、ずっと後の1936年に、アメリカクラッシク音楽の大作曲家の一人である「アーロン・コープランド」が作曲した、単一楽章の管弦楽曲「エル・サロン・メヒコ」が特筆されよう。この曲は、メキシコ民謡を素材にして作曲されたようである。
その楽曲は、次のユーチューブのとおりである。
https://www.youtube.com/watch?v=S8z95sAPjSY
非常にメロディカルな、親しみやすい軽快な曲である。難解な曲が多いクラッシク作品の中にあって、非常に取っ組みやすい良い曲である。
1821年に、メキシコはスペイン植民地から独立するも、政情は不安定で独裁政権が続き、1911年のメキシコ革命によって、ようやく民主化が始まった。
思うに、メキシコ人は、そのような欧米列強からの圧迫を受けると言う苦い歴史を背負った中で、日々の生活の癒しを、明るく陽気でノリのある音楽に見出したような気がする。
なお、メキシコの正式国名は、メキシコ合衆国である。
https://www.y-history.net/appendix/wh1201-035.html
(2) メキシコの国情
メキシコの人口は、日本とほぼ同じくらいの「約1億2619万人」(2018年、世界銀行)、面積は、日本の約5倍の「196万平方キロメートル」である。民族構成は、スペイン等欧州系と先住民の混血が60%、先住民30%、スペイン等欧州系9%などである。首都はメキシコ・シティである。
なお、日本の2019年の人口は、約1億2616万人である。
統計局ホームページ/人口推計/人口推計(2019年(令和元年)10月1日現在)‐全国:年齢(各歳),男女別人口 ・ 都道府県:年齢(5歳階級),男女別人口‐
また、中南米の経済面においては、GDPが「ブラジル」に次ぐ2位の規模を誇っている。しかし、治安はあまり良くない(麻薬犯罪組織の跋扈。この点、日本は治安が良い。)。
格差社会であるが、貧困層出身者には手厚い支援制度があり、努力次第で社会階層の上昇移動も可能のようである(この点、昨今の日本における「新・階級社会」の状況とは真逆になろうか?言わば、頑張っても報われない「貧困の連鎖社会」であろう。)
2025年、「アンダークラス」1000万人超の絶望:日経ビジネス電子版
子どもの貧困は連鎖する?子どもの貧困と格差の連鎖を止めるには?
https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/mexico/data.html#section4
メキシコのラテンポップス
では、メキシコの「ラテンポップス」として、どういう曲があるかを紹介することにする。
これまで、本ブログ記事で取り上げて来た名曲以外のものを紹介する。いずれも、どちらかと言えば、アップ・テンポ調の軽快な曲が多い。
まず、「Groria Trevi」が唄っていた、次の「Cómo Sufro」が挙げられる。(^^♪
https://www.youtube.com/watch?v=UnsZu8KHpig&list=RDUnsZu8KHpig&start_radio=1
この曲は、メロディが大変良い。感傷的なところがあるように思われる。
思うに、日本の昭和ムード歌謡として流行った、以下のメロディに、少し感じが似ているところがあろうか?(-_-;)
https://www.youtube.com/watch?v=Gx8EB43E2OM(ロス・インディオス&シルビア歌唱の「別れても好きな人」)
https://www.youtube.com/watch?v=KL4qU4EXREI(あい&AKI歌唱の「六本木あたり」)
https://www.youtube.com/watch?v=6wxtbE31Sek(黒沢明とロス・プリモス歌唱の「たそがれの銀座」
続いて、メキシコの歌姫「Thalia(タリア)」が唄っている、次の各ユーチューブ(4曲)が挙げられよう。
❶「A Quien Le Importa」
https://www.youtube.com/watch?v=s0MG5mdwweU
❷「Amore Mio」
https://www.youtube.com/watch?v=fq5kuePFlp4
❸「Rosalinda」
https://www.youtube.com/watch?v=isk0Yg4fSpI
❹「Amore A La Mexicana」
https://www.youtube.com/watch?v=TLQ7M-t6HJw
いずれも、ポップ&ロックのノリノリの軽快な曲である。それでいて、メロディックなところがある。まさに、ラテン音楽の醍醐味があろう?メキシコ人は、元来ノリノリになり、陽気に騒ぐ方を好むのであろう。これを、ラテン気質というべきか?(^^♪
しかし、高年輩者にとっては、テンポが速すぎて、ついて行けないところもあり得ようか。(-_-)
おわりに
以上、メキシコに関して、ざっくりと触れて来た。中南米諸国のうちで、ブラジルやチリに比べても、知名度が多少低いように思われる国であろうか?
これも、ブラジルはコーヒーやニワトリ肉の輸入国、チリはサーモン輸入国として庶民にも馴染みがあるからか?
しかし、最近は、メキシコ産のバナナが、スーパーに陳列されているのを多く見掛けるので、多少は庶民にとって馴染みも深くなろう?
どうしても、メキシコに関しては、大手メディア等の報道が少ないように思われる。アメリカのトランプ大統領が国境に壁を作ったぐらいで、メキシコの知名度が上がるわけはないだろう。
そんなこんだと、今回は、メキシコのラテンポップスの名曲を通して、その国を知ろうとした。今は、新型コロナウイルスがパンデミックになっているので、ワイワイガヤガヤという訳には行かない。
メキシコのコロナ感染者数も、次のとおりに深刻である。
「感染者数31万1484人、死者3万6327人」(7月16日現在)
新型コロナウイルス、現在の感染者・死者数(16日午前4時時点) 死者57.9万人に 写真2枚 国際ニュース:AFPBB News
いつの間にか、メキシコは、被害が多い国順がアメリカ、ブラジル、イギリスに次いで、4番目になっている。(>_<)
この状況だと、ラテンポップスの醍醐味がライブで味わえない状況が続く。現在、ジェット旅客機でメキシコにも行けない?
通常であれば、ANAとエアロメヒコの航空会社で、「成田発のメキシコへの直行便」があるそうである。しかし、コロナ禍の今はどうであろう?
もし行くとすると、昨日撮影した次の写真(6枚)の「ANA機」であれば、言うことはないのだが・・・。
なお、アメリカ経由でメキシコへ行く方法もあるようである。所謂「乗り換え」であろう。もし、乗り換えの場合、これも昨日飛んでいた「双発機」で、アメリカからメキシコに行くこともできるであろうか?
その双発機の写真(2枚)は、次のとおりである。
・・・無理かな!(-_-)
そんなコロナ禍の中、今日もANA機が飛んでいた。国外は勿論無理であろうが、国内でも「Go To東京を除外」(「東京居住者」と「発着」が駄目)のため、東京への運航は駄目になったはず?
そうすると、その写真のANA機は、東京から地方に行くジェット機だったのだろうか?将又、地方同士間の運航ジェット機だったのだろうか。
「都民や国民に説明を」 GoTo東京除外、知事ら反応 [新型コロナウイルス]:朝日新聞デジタル
今日夕刻に飛んでいた「ANA機」は、次の写真(3枚)のとおりである。