事業者等の商品本体に消費税を付加する価格表示問題について

　昨日は晴れ時々曇り。今日は晴れのち曇り。

　今朝は「冬日和」に相応しい天気であった。

　ふと、空を見ると、カラスがトンビにモビングし、追っ掛けていた、これに対して、トンビは何ら抵抗することもなく、ただ逃げるばかりであった。

　その様子は次の写真（Twitter投稿を含め、４枚）のとおりである。

❶ドラッグストア「コスモス薬品」、３強を猛追。食品比率５７．９％と！
⇦消費税込み込みの商品価格も、魅力か。https://t.co/13HypWDVgQ
❷カラスに追われる「トンビ」 pic.twitter.com/KnhwIWVFYr
— 月影隠輝 (@f3eOrVMXRo0zZgC) 2022年12月28日

　今回は、消費税による「買い物客の戸惑い」事例、そして、消費税の価格表示による「預かり金の虚構性」如何について考えてみた。

（事例１）

　ある日、小さな子供が、毎日こつこつとお小遣いを貯金箱に貯め、１年かけて５,０００円になった。それは、月光仮面のおもちゃ一式を買うためであった。それがおもちゃ屋で５,０００円で売っていたのを、ウインドウ越しに見ていたのである。

　そこで、喜び勇んで貯めた５,０００円をもって、おもちゃ屋に買いに行った。

　ところが、おもちゃ屋の店員さんから５,０００円では足りないと言われた。その価格表示には「５,０００円＋税」と書かれていた。５,０００円と言う文字は大きく、しかも赤色で見やすかったが、「＋税」は豆粒ぐらいに小さく、その文字にまでは目が行き届かなかった。

　子供は、ただただしくしくと泣くばかりであった。😢

　子供を泣かせた、この税って、一体何なんであろう。つまり、店が国に納める税金としての預り金なんであろうか？

　なお、２０２１年４月から、商品価格表示が消費税を含む総額表示に義務化された。

（事例２）

　とある中高年の男性は、乱視、近視、老眼が進行して、小さな文字が見にくくなっていた。しかも、この約１０年間（安倍政権以降、顕著に！）は収入が減るばかりか、最近の物価高等により支出が増大し、節約を余儀なくされていた。そして、１日約１,０００円支出と決めていた。当然、買い物する際は、商品購入価格合計をあらまし暗算していた。

　そんなある日、あらまし暗算していた商品価格の合計が高いのに気付いた。と言うのも、商品価格表示が赤色で大きな文字と、その下に豆粒大の文字の税込み価格が表示されており、その税込み価格は見づらくスルーしていたからである。

　これでは、最近の物価高に加え、知らず知らずのうちに税抜き商品価格だけで買い物をしていたため、次第に生活に困窮して行ったのである。

　この点、財務省は商品の総額表示さえあれば、例えそれが豆粒大の文字で、乱視、近視、老眼の進行している中高年の男性にとって、見にくくても、可としている。と言うのも、総額表示のサイズには言及していないからである。

　結局のところ、よく見ない方が悪いと言うことになろう。

　このため、節約を心掛けていた、前記の中高年の男性は途方に暮れ、ただ嘆くばかりであった。😢

　思うに、前記の義務化された総額表示は、これまでもほとんどすべての事業者等が実施していたことであり、義務化の実益がほとんどなさそう。むしろ、税云々を取っ払って総額表示にした方が、消費者の実益は多大である。

　それにしても、前記中高年を迷わせた、この税って、一体何なんであろう。つまり、店が国に納める税金としての預り金なんであろうか？

　消費税が預り金か否かについて、次の記事等によると、法律上も裁判例も「消費税は事業者等が国に払うもので、消費者が払うものではない。」とし、従って預り金でないと述べている。

「消費税は預り金」という“壮大な虚構”が日本社会に停滞をもたらした - 郷原信郎｜論座 - 朝日新聞社の言論サイト

【「消費税は『預り金』」の嘘は、日本社会に何をもたらしたのか？安藤裕氏と徹底討論！】郷原信郎の「日本の権力を斬る！」＃202 - YouTube

　いずれにしろ、ほとんどの事業者等が、外税として商品価格を表示しているのは、法律上云々はともかく、一般的に「預り金」と捉えられても仕方のないことである。

　それなのに、財務省が従来通りの表記でも構わないとしているのは、消費者をけむに巻き続ける所業としか言いようがない。