諦観ブログ日記

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ジョウビタキとスズメの「時事談義」譚~「2021年衆院選投票結果(立民敗因あれこれ)」~

 今日は雲一つない秋晴れであった。

 

 

2021衆院選投票結果の概略

 

 10月31日実施の衆院選は、定数465議席のうち、「自公」の与党が293議席を獲得した。その内「自民」は261単独過半数を有に超える議席を獲得した。これに対し、「立民」は選挙前の109議席96議席、「共産」は12議席から10議席へとそれぞれ減じた。

 今回の選挙で特に際立ったのは、41議席を獲得した「日本維新の会」の躍進ぶりであった。内訳では大阪小選挙区16議席、近畿ブロック比例区10議席が大きな比率を占めている。しかも、これらはいずれも他党よりも最多議席となっている。

衆議院選挙速報2021 選挙結果 - NHK

 

マスコミの衆院選各党得票予測

 

 選挙前のマスメディア等の各政党別得票予測では、「自民」の単独過半数はおろか、「自公」併せて過半数を超えるぐらいになることもあり得るとの報道も盛んになされていた。また、「立民」「共産」については公示前の議席を上回るとの予測であった。ところが、蓋を開けてみると冒頭議席のような予測外れの結果であった。

 

 「維新」については、公示前より2~3倍の議席獲得予測がなされていた。ところが、結果は4倍弱にも跳ね上がった。「れいわ」については、1議席獲得するか否かの予測であった。しかし、結果は議席獲得となった。

 なお、東海ブロック比例区で、「れいわ」は小選挙区得票率が10%未満(9.06%)だったため、もう1議席獲得を逃したのは痛かったであろう(公明が1議席獲得)か。

れ新 比例東海ブロックで1議席確保できる得票も! | 2021衆院選 | NHKニュース

 

時事談義譚

 

 以上の衆院選結果を踏まえ、小鳥界のひょろろん家ジョビオ」と、チュン助チュン子」が、その勝敗を分けた理由について「時事談義」をしていた。

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(以上、11月11日&12日撮影)

 これを紹介すると、以下のとおりである。

 

衆院選「立民」惨敗の意味するもの

 

ジョビオ

 「支え合う日本」、そして「まっとう政治」に変えようとして衆院選を戦った、「枝野幸男」代表率いる「立民」が惨敗したことは、今後の日本の政治の在り方に大きな禍根を残しはしまいか?

 結局のところ、「モリ、カケ、サクラ」問題の根本的な解決が曖昧のまま決着しそうか。また、公選法違反の元法務大臣河井克之氏(58)」、元経産大臣「菅原一秀氏(59)」、収賄罪の元農林水産大臣の「吉川貴盛(71)」や、収賄罪等被告の元衆院議員「秋元司氏(50)」等で起きた「政治と金の問題」も、後を絶ちそうにない。

チュン助

 それらいずれの問題も、当該恩恵を被る地域や特定利得享受者にとっては、「ウハウハ」であろう。しかし、国民全体の利益からしたら宜しくないことである。この点、一般国民の多くに、それらに対する憤怒が窺えないのが残念であろう。

チュン子

 昔もそうであったかどうか知らないが、昨今は多くの国民は怒ることすらできない程に心の貧困化が進んでいそう。これも、大手テレビ局(マスメディア)の過剰ともいえる「お笑い番組」放送等の蔓延化により、ある意味、多くの国民が痴呆化状態にさせられている面も否めないだろう。

 この点、SNS等利用の増加が国民の痴呆化を多少防いでいようか。とは言え、大手メディアとSNS等間の国民への影響力や浸透度等は、月とすっぽん程もあるように思われて仕方がない。

 

有権者は愚かか?

 

ジョビオ

 前川喜平・元文科省事務次官は、Tweet投稿で「日本の有権者はかなり愚かだ」と呟いていた。これに対し、喧々諤々と非難するリプも多くあった。しかし、このTweetは、痴呆化された日本国民の覚醒を企図したものと善解することもできようか。

チュン助
 まぁ~、長年トップとして教育行政に携わって来た教育家としての嘆きもあっただろう。子供たちに対し、不適切行為や犯罪疑惑又は犯罪議員を輩出している政党が、選挙で大勝して権力を恣にすることへの示しがつかない苛立ちが昂じて、そんな投稿になったのかも知れない。

チュン子 

 その点について、とある著名政治学者からの「それでは民主主義が成り立たない」という反論がなされた。確かに「大衆の多くは無知で愚かである」という文句は、過去に、エリートが大衆を先導して政治を恣にする「一党独裁ポピュリズム国家(ナチス・ドイツ)」や「共産党一党独裁主義国家」等に多々見られたものである。

 これについて、教育家として、子供たちに対し「健全な民主主義」の重要性をメッセージとして投げかけているものと思いたい。また、そのことは、政治学教育家との立場の各相違がはっきりと看取されようか。

 

「立民」の敗因

 

ジョビオ

 今回の衆院選における「立民」の敗因について、とある大手メディアが大々的に喧伝する「共産」との選挙協力が主因との見解は正しいのだろうか?

チュン助

 確かに、比例区はそうであったかも知れない。しかし、小選挙区では大検討している。もし、選挙協力がなければ、小選挙区で「立民」は目も当てられないほどに惨敗していただろう。問題は「比例区」の得票が伸びなかったことである。

チュン子

 思うに、「立民」の比例区の得票が悪かった点は、例えば、選挙終盤の東京8区のれいわ代表・山本太郎立候補のゴタゴタが影響しているのかも知れない。また、労組連合新会長の「共産」協力の拒否メッセージが尾を引いていたようにも思われる。

 この点については、枝野代表の指導力不足?にも敗因の要因がありそうか。さらに又、岩手における小沢一郎衆院議員の新人候補擁立によるゴタゴタ劇もあったかも知れない。 

ジョビオ

 それにしても、「立民」新代表選挙に当たって、連合労組の女性新会長「芳野友子」氏が頑なに「立民」と「共産」との協力をけん制している。しかしそれで、「立民」の政権獲得が可能だと思っているのだろうか?

チュン助

 多分、「立民」が「共産」と組むぐらいなら、現状の「自公」政権の方がまだマシだと思っている向きがありそうか。まぁ~、そのことは、間接的かつ消極的に現政権を支持する格好ともなろう。

チュン子

 だからこそ、連合の在り方を批判する勢力もあるのだろう。

 

「リベラル立民」の危機感

  

ジョビオ

 来夏の参院選において、次期立民新代表は「連合」と「共産」との支援の在り方について、軽重の鼎が問われることになる。「共産」の協力がなければ小選挙区議席数を減らし、また「連合」の協力がなければ、比例区議席を減らす可能性も高い。

 と言うことは、時期「立民新代表」がかじ取りを一歩誤れば、「社民党」と同じような低落・消滅への一途を辿る可能もあり得るだろう。それはとりもなおさず、リベラル勢力が衰退して保守勢力が闊歩することを意味している。

チュン助

 今回、不思議なことに、「社民党」を支持する労組の約半数が「立民」傘下に合流したにもかかわらず大きな成果が上がったようでないのは、「社民党」そのものの政治的勢力が衰退しているとも言えよう。一昔には考えられないことであったであろう。

チュン子

 そだね!

ジョビオ

 「立民」敗因については、岡田かつや衆議院議員が次のように分析している。

総選挙 ― なぜ立憲民主党は負けたのか | 衆議院議員 岡田かつや

 この分析によると、比例において、リベラル色が前面に出て、無党派層等から敬遠されたとしている。特に、「共産」の閣外協力の表現がまずかったという。他方、小選挙区では一定の成果があったとして野党共闘の必要性を認めている。

チュン助

 さらに、山口二郎・法政大学教授も次のユーチューブで、「立民」敗因を具体的事例を挙げて分析している。

野党共闘は敗れたのか【山口二郎】20211112 

 これによると、今回の「立民」の惨敗は、専門家でさえも意外であったことがよく判る。

チュン子

 そだね!

 

「維新&れいわ」の躍進要因

 

ジョビオ

 意外と言えば、「維新」や「れいわ」が大勝利したことにも、当て嵌まろうか。

チュン助

 それは、大手メディアにおける「維新」出身者(橋本徹東国原英夫の各氏)の歯に衣着せぬ物言い等の活躍振りも間接的な影響を与えているのだろうか?また、「維新」の吉村洋文・大阪府知事のメディア露出度の多さも影響しているように思われる。

 「れいわ」については、「立民」や「共産」に物足りない市民層の多くが、山本太郎代表の理路整然とした街頭演説に感銘を受けているのであろう。

 それにしても、枝野代表のメディア露出度の少なさや、強烈なメッセージ発信不足も敗因の一つに挙げられようか?

チュン子

 大手メディア活用については、自民党出身者等がコメンテーター(杉村太蔵金子恵美豊田真由子等の各氏)として登場していることも、「自民」の議席を大きく減らさない要因の一つのように思われる。

 さらには、戦後3番目の低投票率約56%)も「立民」の大きな敗因につながっていようか。と言うのも、「自公」合算の組織票の威力が相対的に強大となるからである。戦後3番目の低投票率  - 琉球新報デジタル

ジョビオ

 それにしても、「維新」は花火の打ち上げのやり方が上手であろうか? と言うのも、「維新」は国会議員の在籍1日文通費が100万円支出についておかしいと花火を打ち上げ、これに対して、もっともだと国民に納得させられるほどに、党の存在感をアッピールしている。まるで、今回の衆院選大勝の一端を垣間見させられた思いである。

チュン助

 しかし、大花火を打ち上げたのは良いが、それがブーメランとなって「維新(橋本大阪府知事)」に跳ね返って来た。そのことを指摘したのが、今回「れいわ」で初当選を成し遂げた「大石晃子」議員(愛称・大石ちゃん)である。この点、「れいわ」も花火の打ち上げが上手なのであろう。このことは、山本太郎代表が街頭演説で、「国会にミサイル的存在を撃ち込んでいただきたい」と発言していることからも頷けよう。 

チュン子

 国政選挙に勝つには、やはり、花火を如何に打ち上げられるかによるのだろう。一般大衆は打ち上げ花火に惹かれるもの。と言うことは、「立民」に花火を打ち上げるだけのものがなかったということになるのだろうか?(*'ω'*)

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(以上、10月31日撮影)

 

おわりに

 

 以上、小江戸片隅界隈のひょろろん家ジョビオ」と、同「チュン助チュン子が、2021年衆院選投票結果における「立民」敗因のあれこれを詮索し、「時事談義」をしていた。

 しかし、所詮ひょろろん家同士の会話なので、当たるも八卦、当たらぬも八卦と言うことになろうか。それでも、一応のネット等の記事を参考にして談義しているので、まるっきり出鱈目と言うことではないだろう。

 なお、過去の「時事談義」譚として、2019年12月30日に次の記事を書いている。

スズメとジョウビタキの「時事談義」譚~「コンビニ問題」~ - 諦観ブログ日記