昨日夕方頃、雨が降った。今日は曇り模様であるも、晴れ間が見える。早朝は、空気が少しひんやりとしていた。
「つばくろ」の巣作り選定場所に関する考察
「つばくろ」は、何故、我が家周囲の建物に固執して、執拗に巣作りをしようとしたのであろうか?
同じ並びの住宅でも、巣作りをする家と、しない家があるとの話を聞くのに・・・。
「つばくろ」は教えてくれないので、当方で、考えて見るしかない。
巣作りに適する場所として、次の記事は、❶人通りが多い場所、❷ボコボコした巣を作りやすい壁、❸風通しと日当たりがいい場所、❹雨がしのげる場所、を挙げている。
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次の記事では、さらに、❺夜になっても真っ暗にならない場所や、❻食べ物となる虫が豊富で、安定的に食料を調達できる餌場(大きな公園、川原、田畑等)が近いことも挙げている。
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今回の我が家周囲の建物への巣作りに関し、❶を除き、一般論としては略当て嵌まる。❶は田舎の新興住宅地なので、人通りはあっても多いと言えない。
❷につき、確かに、古い西隣りのアパートの場合は、壁がボコボコとしていたので、当て嵌まろう。しかし、最近の建物は、ボコボコした巣を作りやすい壁が少なく、むしろ換気口等鳥の止まれる場所があるか否かも、巣作りの決め手になろう。
勿論、上記記事には触れられていないが、屋根等の天井部分があることや、かつそれと換気口等との距離が近いことも肝心要である。
❺について、夜は、アパートの照明で周辺が明るい環境下にある。❻は我が家周辺近くが田んぼである。
以上をさらに具体的に観察して見ると、建物2階北側が1番目で、それが難しいなら、同東側を2番目に巣作り選定しているようである。さらに1階玄関口天井の北側や東側も選定場所にしているようである。
建物の南側や西側は、余程の好条件がなければ避けているようにも見える。他に巣作りの適当な場所がないとか、直射日光(真夏の異常高温)を遮る等のものがあるとか、例外的な場合に限って巣作りするのであろうか?
これは、上記❸の理由の一つにもなろう。
次に、屋根の形状からも考えて見る。
次の記事にもあるように、大分類すると、寄棟屋根と切妻屋根がある。
代表的な7つの屋根の形のメリットとデメリット【新築・増築時の参考に】 | 中山板金塗装工業
切妻屋根より寄棟屋根の方が、屋根が多いことから「雨風や紫外線から外壁を守る能力が高い」と言われている。そうすると、「つばくろ」の巣作りに適する特徴を有している屋根ということになる。
なお、最近の新築一戸建て住宅は、ほとんどが切妻屋根である。「つばくろ」にとって巣作り環境が悪化している。切妻屋根で巣作りしているのを、あまり見たことがないから。
現に、我が家の南側住宅は切妻屋根であったことから、「つばくろ」の巣作りには不向きだったのでないか?これも、上記❸❹の理由になろうか。
さらに又、最近は、3000万円前後のリーズナブルな価格帯の「片流れ屋根」「陸屋根」「方形(ほうぎょう)屋根」付きの新築一戸建て住宅が、特に目立つよう。
昨今の安倍・黒田日銀の住宅購入低金利政策のおかげか?、20〜40歳前後の若年夫婦がそれらの一戸建て住宅を積極的に購入しているようである。
この点につき、不動産業者は商売繁盛でウハウハ(^.^)、地方自治体も二束三文の土地が分譲地になることから固定資産税等収入増でウハウハ(^.^)、そして若年夫婦にとっても住宅所有願望が叶ってウハウハ(^.^)で、人間社会にとっては良いことばかりが目立つよう(他方、このため、金融機関は青色吐息となり、わずかな利息を当てに生活している庶民も青色吐息になった(>_<))。
しかし、「つばくろ」社会にとっては、巣作りするのに、最悪な環境になろうとしている(>_<)。
「つばくろ」の巣作り脅威と寿命
次の記事は、巣作り脅威の筆頭に、天敵の存在を挙げている。
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❶ハシブトガラス、❷ネコ(ジャンプ力、2m)、❸ヘビである。
そして、「若いつばくろ」の生存率につき、天敵に食べられたり、病気になったりで、「1年間になくなる率は、60~70%と高いそうです」と述べている。
例え、健康な「つばくろ」の寿命が15~16年(「約7年説」又は「2~3年説」もあり、不確実なよう)であったとしても、10羽中3、4羽しか生き残れないことになる(内、ひなの生存率は約5割)。
確かに、「つばくろ」が通常、3~7個を産卵し、条件がよければ、偶に年2回産卵するにしても、全体的な生存率は、高いと言えないだろう。
おまけに、オスの親鳥の故意による子殺しもあるという話が事実なら、猶更である。
巣作り観察等から得られたコロラリー(帰結)
以上のことを踏まえ、再び、当初の疑問に立ち戻り、何故、執拗に「つばくろ」は我が家周囲の建物に巣作りを強行しようとしたのだろうか?を推論・結論付けしたいと思う。畑違いの分野であり、間違っているかも知れないが、敢えて挑戦してみる。
まず、以下の理由があって、執拗な巣作りに挑んだと推察されよう。
多分今回の「つばくろ」は、次のようなことを考えたのではないだろうか?
❶フィリピン、マレー半島及びインドネシアから約3000㎞以上もの長旅を経て、苦難を厭わず飛来したのは、繁殖目的である。
❷「つばくろ」にとって、昨今の日本の新築住宅・アパートは、巣作りに好環境と言えなくなり(切妻屋根や陸屋根等の増加)、巣作りに好立地・好環境の住宅等は大変貴重である。農地等を宅地開発化しているのも、「つばくろ」の住みやすさの悪環境を招いている。
❸「つばくろ」生存率30~40%の中、多くの子孫を残すことが至上命題である。
❹「つばくろ」と人間とは古い付き合いであり、多少のトラブルがあっても、人間から虐待されることはないだろうということを、本能的に知っている。
❺今回、執拗な巣作りに挑んだ場所は、余所と異なり、日光が早く遮断されるスポットとなっている。そのため、真夏の猛暑から「ひな」を守るに最適な立地条件を備えている。
❻二階屋根の高さも地上から約8mある寄棟で、丸い金属製の換気口と屋根下の間が比較的狭く、換気口に止まり、巣作りすれば天敵からひなを守れる。
又、1階玄関天井も地上から2m以上あり(ネコのジャンプ力は最大2mまで)、足場もある。勿論、日当たりも、住宅の北側や東側は昼頃までであり、真夏の猛暑から逃れられる。
さらに風通しも良く、雨もしのげる。このような場所は、この近辺にそう多くない。
❼家主らの顔を窺うと、とても動物虐待するようなふうには見えない。「つばくろ」の性格は、しつこいのが取り柄なのだ!
➑近くに田んぼもあり、餌となる虫も豊富である。巣作りに最適な泥等もあり、行き交うのに便利である。又、アパートの蛍光灯が夜中照らしてくれており、天敵の発見にも好都合である。
❾古くからあるアパートにもこれまで幾度も巣作りをしたが、清掃人から無慈悲にも破壊された。何故、ウイン・ウイン関係が構築できないのか?毎年訪れる古くからの友人ではないのか?
これまで、アパート所有者の田んぼの害虫を一杯取ってやって来たのに・・・。
酷い仕打ちだ!
❿巣作りは命を懸けた行為である。苦難の長旅経験もそんじょそこらで出来るものではない。途中どれほど多くの仲間が犠牲になったことか!それ故、少々のことがあっても「つばくろ」には、へこたれない習性が見についているのだ!
それなのに、巣作りを邪魔立てするのは、許しがたい人間の暴挙であろう。
(-_-)・・・てなことを、「つばくろ」は考えたのではないだろうか?
それが結論である。
・・・誠にごもっともなことであろうが・・・。
申し訳ないので、最後にもう一度、メキシコ民謡「ラ・ゴロンドリーナ」を聴いてもらおうか!
(追記)
5月4日、快晴。
「つばくろ」は厄介者なのか、それとも歓迎すべき鳥なのか?
一説では、カラス等の天敵に襲われ、繁殖率は60~70%ほど。翌年の帰巣率も50%ほどと!