今日早朝、濃霧に覆われていた(Adense fog rolled over the city)。その後、徐々に薄霧(amisty morning)に変って行った。やがて、霧が消えてなくなると、快晴になった。ところが、午後からは曇りへと!相変わらず、天候が不安定。
今回は霧の分類のことを考えて見る。
霧とは、地表面付近で無数のごく小さな水滴が空気中に浮かび、目の高さの視程が1km未満の現象をいう(知恵蔵)。
霧の濃淡の分類に、❶「濃霧(fog)」(濃い霧)と❷「薄霧(mist)」(薄くかかった霧)がある。
そして、霧と同分類されているものに、❸「靄(もや/haze)」(大気中に無数の微小な水滴が浮遊し、遠方がかすんで見える現象/デジタル大辞泉)がある。
さらに、❹「霞(かすみ/haze又はmist)」(大気中に浮遊する微細な水滴あるいは微小粒子のため天空がぼんやりして見える現象/ブリタニカ国際大百科事典)というものもある。
❶❷の霧と❸の違いは、視程(人の目の高さでの見通せる距離)が1km未満なら霧、1km以上~10km未満なら靄ということである。これらに異論はない。
❶と❷ の分類については、前方が識別できない程見えないか、それとも識別できる程見えるかの違いということになろう(可視性の問題)。
しかし、❶と❷の程度の差について、具体的に触れている記事は見当たらない。常識な範囲内の判断になるのだろう?
もっとも、上記の視程が1km未満なら霧ということであるので、後述の濃霧の視界距離との関係から、1km未満が視界に入るのであれば、薄霧という状態になろう。
問題は、❶において、視界距離の点と、その限界線がどこになるのかという点である。
❶は、気象庁用語で、「およそ視程100m(海上は500m以下)」としている。
この点について、ウィキぺディアを引用した「Weblio辞書」は、陸上で視程約100m未満、海上では視程500m未満の時が濃霧としている。
ところが、他方、❶につき、大辞林第三版・日本大百科全書・日本国語大辞典には、気象観測上、視程200m未満との記述がある。
また、Weblio辞書には、気象観測では視程200m未満とし、又、気象庁予報用語(濃霧注意報と同一基準)として100m未満との、両方の記述がある。
以上は、いずれも数値につき、「未満」を使用している。
さらに、goo辞書では、気象観測では見通しのきく範囲が200m以下と記載している。
これらの視界距離の相違の点につき、気象観測としては200m以下で、交通障害の警報判断とされる時の「濃霧注意報」として発令されるのが、100m以下との記事が見られた。
濃霧とは?具体的な定義があるのだろうか?調べてみました | ワイワイのブログ
以上から、200mと100mの相違は、どうも、「気象観測上」と「濃霧注意報発令上」と、別個の概念による違いのようである。
(いずれにしても、まどろっこしい!)
次に、疑問に思うのは、上記記述の各数値に関し、「未満」と「以下」と、まちまちであるのは、一体何故なのだろうか(法的観点からは、「未満」と「以下」とでは大違いなのに)ということである。
おそらくこれは、気象庁が上記「およそ視程」という表現を使っているため、その限界線が曖昧なために生じたものと思われる(それとも、単なるミスか?)。
なぜならば、気象庁自体、「およそ視程100m」云々が濃霧と、曖昧な定義付けをしているからである。
それでは次に、❹はどういう現象を、具体的に指すものであろうか?
それは、文学用語で、気象用語ではないとのこと!
薄霧と靄を一緒に、「霞」と文学的に表現したようである。
そもそも文学的表現は、多少曖昧なところに持ち味があるので、四角四面に考えなくても良いのだろう。
(その他の参考資料)