今日は快晴。春の陽気だ!
今回は、「ウォッチャー」(watcher)について考える。
「ウォッチャー」とは
そもそも、「ウォッチャー」とはどういう意味であろうか?
「Hatena Keyword」は「何らかの事柄を観察・監視している人間」とし、又「コトババンク(精選版 日本国語大辞典)」は「ある対象を、定期的、継続的に観察、監視する人」と、各定義している。
「著名ウォッチャー」
では、「ウォッチャー」には、どういう人がいるのであろうか?
まず、ウォッチャーの有名人として、芸人「阿曽山大噴火」(44)さんが挙げられる。
彼は「裁判ウォッチャー」として、大女優「常盤貴子」(46)さんをして、「雲の上の人」と言わしめるほどの「裁判(法廷)通」である。
“裁判ウオッチャー”阿曽山大噴火が「グッドワイフ」出演!常盤貴子の“こだわり”絶賛― スポニチ Sponichi Annex 芸能
次に、「女子アナウォッチャー」という職種もあろうか?
「丸山大次郎」さんがそのように言われている。
彼は、人気女子アナのそれぞれの特徴を観察し、昨今の女子アナ・タレント化の趨勢の中で、各人の個性に目を見つけている。例えば、「闇キャラ」「崖っぷちキャラ」「ぶりっこキャラ」という言葉である。
こういう事情は、ある意味、各テレビ局の視聴率獲得にも貢献しており、特定の女子アナ人気に火をつけることが、得策との、局の方針とも重なっているであろう。
宇垣美里、田中みな実、山形純菜……女子アナウォッチャーが「闇キャラ」人気の理由を紐解く!|サイゾーウーマン
本命はテレ朝・弘中綾香「女子アナ独立戦線」を勝手に番付け! | Smart FLASH[光文社週刊誌]スマフラ/スマートフラッシュ
「各種のウォッチャー」
さらに、「景気ウォッチャー」という言葉が、次の記事に使用されている。
街角景気が大幅悪化、企業部門は2年半ぶり低水準=12月景気ウォッチャー調査 | ロイター
これは、特定個人というよりは、国、法人等から委嘱を受けた人々の総称のようにも思われる。景気ウォッチャーとしての著名人は誰であるのかは、聞かれないよう?
なお、内閣府の「景気ウォッチャー調査」の目的は、「地域の景気に関連の深い動きを観察できる立場にある人々の協力を得て、地域ごとの景気動向を的確かつ迅速に把握し、景気動向判断の基礎資料にすること」としている。
その他、「SPORTSウォッチャー」とか、「国宝ウォッチャー」「バードウォッチャー」「選挙ウォッチャー」「国会ウォッチャー」「ネットウォッチャー」等の多種多様のウォッチャーも存在する。
追跡LIVE!SPORTSウォッチャー(テレビ東京)の番組情報ページ | テレビ東京・BSテレ東 7ch(公式)
「NHKから国民を守る党」議員が松戸市長選運動中に市民メディアに暴行。その顛末 | ハーバービジネスオンライン
「ウォッチャー(watcher)」は誰にでもなれる
要は、「ある対象を、定期的、継続的に観察、監視する人」であれば、彼らはすべて「ウォッチャー」なのである。そしてそれが職業として成り立たせているか否かが、著名人と言えるか否かの分かれ目になろう?
「ウォッチャー」は、それを職業にしていなくても、又、法人等の団体に所属していなくても構わない。極端にいえば、ニート(職に就いておらず、学校等の教育機関に所属せず、就労に向けた活動をしていない15~34歳の未婚の者/知恵蔵)でも、冷静な眼をもって対象物を観察・監視する人であれば良い訳で、誰でもなれようか!
又、ある面では、大学等高等教育機関の研究者も、「ウォッチャー」なのである。学問対象をまずウォッチし、文献等の資料集めをしなければ、論文なんか書けっこないからである。
そして一般の「ウォッチャー」との違いは、定期的又は不定期に、論文発表又は学校教育を施す環境にあるか否か、「ウォッチャー」を職業として成り立たせているか否かに尽きよう。
さらに又、一般的に、彼らが、地方の名士又は著名人に加えられているだけのことのよう。
「社会科学問題ウォッチャー」とは
社会科学は、社会学、政治学、法律学、経済学等を総称した学問体系分野である。
元来、学者は個別専門領域に特化して研究をなしており、そのため、所謂「学者バカ」(学者の宿命か(-_-;))を露呈して来た側面もあるようである。
本来社会事象はそれらが有機的に繋がり、総合的な学問的研究がなされないと、社会事象の本質は解明できないように思われる。それを解き明かす学問こそ、「社会学」の筈なのに、何故か、社会学は肩身の狭い学問領域へと追いやられている。
実証派社会学の創始者であるフランス社会学者の「オーギュスト・コント」(1798~1857年)は、社会学を未来を見通す総合的学問としての位置づけに奮闘した?ように習った記憶がある。
しかし、残念ながら、これまで、とてもそんな大層な学問とはみなされて来ていなかったようである。
何故だろうか?
おそらくそれは、一言でいうなら、時の権力者の支配に都合が悪い学問であるからなのであろう。
権力支配云々について、下の身分の者から、あれこれと口を挟まれたくないのである。
現在、ジェンダー、母子家庭論者等の社会学者は多くいるが、上記のような権力支配構造に触れた分野に特化した研究をしている人は少ないようか?
むしろ、ジャーナリストこそ、その役割を担った存在(とりわけ、フリージャーナリストに慧眼のある人が多く見られるよう)のように思えてならない。
以上のことを踏まえ、社会事象をあらゆる角度から観察し監視することが、「社会科学問題ウォッチャー」としての役割であり、任務だと思う。学問的領域が余りにも広すぎて、多くは雑感の域を出ない面があるものの、おもしろい試みなのではないだろうか?
フリージャーナリストの「ヒナ」のようだけれど・・・。
「ウォッチャー」の役割
そうすると、初めの方に戻って考えるに、「裁判ウォッチャー」である「阿曽山大噴火」さんや「常盤貴子」さんは、裁判が公平・公正に行われているか否かの観察・監視人としての役割を果たして来たということになる。そのことは、公益的価値を有する、極めて有意義な行為であろう。(^_-)-☆
なお、「選挙 ウォッチャー」も、選挙の公正さを監視するという意味合いに捉えることができれば、この部類に入ろうか?
それに対して、「女子アナウォッチャー」である「丸山大次郎」さんについては、失礼であるけれど、女子アナ界の現場を、ただ盛り上げているだけだと思われそうである。もっとも、テレビ局にとっては、視聴率確保のため大歓迎そのものであろうが・・・。
又、「SPORTSウォッチャー」も、ただスポーツの現場を盛り上げるのが任務であろう。
・・・いや、待てよ~!そういう言い方はおかしいか!(?_?)
確かに、彼らは、どちらかと言うと、場を盛り上げる華やかな側面が主である。
しかし、女子アナ界にしても、スポーツ界にしても、人間関係のドロドロとしたものがあるではないか?_
例えば、昨今、人気女子アナが脂の乗った時分に次から次へと、フリーアナに転向している。スポーツ界にしても、トレード話や引退話等で、悲喜こもごもである。
“女子アナ”の相次ぐ退社。彼女たちが直面する2つの壁【小島慶子さん寄稿】 | BUSINESS INSIDER JAPAN
これらの内情は、一般会社員等にも役立つところがあり、「女子アナウォッチャー」や「SPORTSウォッチャー」も、それに関心を寄せて、一般市民に有益な情報提供をしている筈だ!(-_-メ)
この場で言いたいことは、バイアス(偏り)のかからない組織フリー人のウォッチャー化は、社会の公正化のために、現在必要とされているということである。
なぜなら、多くの組織人は、例え、学者等の有識者であっても、何らかのバイアスのかかった論評しかできない人間的弱点を有しており、それを、是正又は補完できるのが組織フリーのウォッチャーであるから。
終わりに
「ウォッチャー」は、ある種の有益な情報を個人的に収集するに止まらず、その獲得した情報を公表する等、他者に伝達してこそ、その社会的存在意義を有するものと考える。
従来、個人的に獲得した有益情報は、主にマスコミ等を通じてしか公表する媒体がなく、事実上、外部公表による情報伝達に限界があった。そのため、「ウォッチャー」という存在は影が薄かった。しかし、昨今、マスコミ等を通じなくても、SNSやブログ等の媒体のおかげで、誰でも自由かつ容易に、自己の獲得した情報を外部公表することが可能になった。しかも、マスコミ等の組織上の制約により編集された情報でない裸の情報を、である。
そうすると、組織の制約がある、マスコミ機関等の情報提供と異なり、組織フリーの「ウォッチャー」こそ、しがらみのない有益情報を発信できる場合もあり得よう。特に、社会経済的弱者の「声なき声」を送り届けるのに、最適である。
そのことは、ある意味、情報源の多種多様性を有し、しかも、しがらみのない情報提供をなすことができる「ウォッチャー」の強みを示すものと言えよう。
今後は、「〇〇ウォッチャー」の台頭・飛躍が望まれる。「一億総活躍」ならぬ「一億総ウォッチャー化」である。但し、名誉毀損的表現やセンシティブ情報にかかる発信については、要注意である。