昨日は晴れのち曇り一時小雨。今日は曇りのち雨。
昨夜は月と木星が接近していた。
その様子は次の写真(3枚)のとおりである。
素晴らしき天体ショーであった。しかし、月と木星が隣り合う様子と言っても、写真上からは、かなり離れているように見える。
さて、10月1日石破茂内閣が発足した。そして、10月9日の臨時国会で衆院を解散(憲法7条)し、27日を投開票と決定した。
これにつき、石破首相は「日本創生解散」と命名するも、野党側は審議無しの「裏金隠し解散」と呼称して、行き成りの解散と極端に短い選挙日(憲法54条1項は解散日から40日以内と規定)を猛批判している。
衆院が解散されると、衆院議員の特権的地位(身分)は即時に喪失、つまり衆院議員は無職(※1)になる。これに対して参院は、参院議員の身分が保持されたまま「衆参同時開閉会の原則」により閉会(憲法54条2項本文)となる。参院議員は、特別国会開催までの衆院選期間中、言わば「短期の休職」状態になる。
なお、内閣の構成員である大臣は、新内閣が発足するまでその身分が保持されたままとなり、無職となるわけでない(憲法71条)。
※1 実際、将来的にはその多くが会社や団体の役員等の元職に復帰するであろうから、おそらく無職状態のままでいる人の割合は、そう多くないであろう。
そんな衆院議員の総数は、465人(小選挙区289、比例区176)である。
党派別の内訳は❶自民247、❷立民98、❸維新44、❹公明32、❺共産10、❻国民7、❼れいわ3、❽社民1、❾参政1、❿無所属22(内10人は自民の非公認)。
今回の衆院選立候補者は1344人であり、約3倍弱の競争率となっている。そして、衆院の円滑な運営に必要な議席の過半数は233、安定多数が244、絶対的安定多数が261である。
いよいよ衆院選も中盤。マス・メディア等による10月18日頃までの各党の獲得議席予想は、ざっくり言えば、以下のとおりになっている(※2)。
❶自民は単独過半数を獲得するとの予測と、単独過半数を割るとの予測がある。また、多くは自公で過半数を獲得するとの予測もあるが、一部はそれさえも割るとの予測がある。
しかし、少なくとも自民非公認組を追加公認すれば、自民単独過半数は別にしても、最低は自公で過半数を獲得できるというのが一般的であろうか。
❷立民は従来より獲得議席を伸ばすも、せいぜい130議席台が穏当であり、150議席まで伸ばすのは無理のようか。これも、野党間の協力が不調に終わっているためである。
さらに、野田佳彦代表が力説する「政権交代」として、立民単独過半数の議席獲得は言わずもがな、自公過半数割れへの追込みさえ、極めて困難な状況である。ただ、野党第一党の地位だけは確実である。
❸維新❹公明や❺共産は現状維持かそれよりも議席を減らすという予測が多い。
❻国民は議席を大幅に増やすという予測である。しかし、増加要因が不明である。
❼れいわは現状維持か倍増という予測もあるが、ひょっとすると1~2議席まで減らす可能性も捨て切れない。
❽社民や❾参政は現状維持のようである。
これに対し、新興政治団体の日本保守党は1~6議席獲得の予測もあり、獲得議席の見込み幅が広そうである。
※2 9月21日付け朝日新聞によると、自公合わせても過半数割れも十分あり得るとしている。又、維新・公明は現状維持どころか議席数を減らし、国民やれいわは約3倍増もの大躍進ぶりを予想している。共産はやや減or増。
この点、国民やれいわが大幅増と言うのには「驚き桃の木山椒の木」で、ホンマかいなと思うばかり。ただ両党は、消費税減税を公約に掲げている点で共通している。
https://www.youtube.com/watch?v=gUUj-5tW9oI(鮫島タイムズ)
なお、共同通信も朝日新聞ほどでないにしろ、大方似たような予想をしている。https://nordot.app/1221201962540597289?c=39550187727945729
それにしても、上記のような予想は、次の「石破政権・各政党支持率等の世論調査」から考えて、果たして当たるのであろうか?
石破政権・各政党支持率等の世論調査(%) | ||||||
選挙DC調査 (電話/ネット) |
J N N | 時事通信 |
NHK |
共同通信(比例投票先) | ||
調 査 日 政党支持率(%) |
2024年10月 |
|
10月5日~6日
|
10月11日~14日 |
10月12日~14日 |
10月19日~20日 |
自 民 |
33.2/18.1 |
33.9 |
18.9 |
35.1 |
(22.6) |
|
立 民 |
13.5/7.0 |
|
11.7 | 4.6 | 8.4 | (14.1) |
維 新 |
4.9/7.0 |
3.9 | 2.2 | 3.0 | (5.8) | |
公 明 | 3.5/1.7 | 2.2 | 4.0 | 3.7 |
(5.1) |
|
共 産 | 5.5/2.5 | 2.0 | 1.5 | 2.5 |
(2.7) |
|
れいわ | 1.7/2.4 | 0.9 | 1.5 | 1.4 | (3.9) | |
国 民 | 2.2/4.2 | 1.5 | 1.2 | 1.6 |
(6.1) |
|
参 政 | 1.2/0.5 | 0.8 | 0.4 | 0.6 |
(1.4) |
|
社 民 | 1.2/0.3 | 0.4 | 0.3 | 0.5 | (1.3) | |
みんつく | 0.0/0.2 | (0.3) | ||||
(摘 要) |
||||||
|
||||||
支持政党無し |
33.0/56.1 |
37.1 |
62.2 | 34.4 |
(32.3/未決定) |
|
石破内閣支持 |
電 話 (42.9) ネット(24.4) |
|
51.6 | 28.0 | 44 |
41.4 |
石破内閣不支持 |
電 話 ( 29.5) ネット(37.0) |
43.5 |
30.1 | 32 | 40.4 | |
この表にある世論調査と上記の朝日新聞の情勢調査とを比較して、特に国民やれいわの獲得議席予想にはややズレがあるように思われる。もっとも、選挙中盤以降の情勢が激変したと言われれば、それまでである。
この情勢の激変は、争点対立構造が立民vs自民の裏金・旧統一教会問題、さらに立民・自民vsれいわ・国民の物価高騰対策へと繋がる消費税減税を併せ持った感もある。
しかるにもしかしたら今後は、アナウンスメント効果の一つ「バンドワゴン効果(勝ち馬に乗る)」が発揮されて、票の積み増しが加速されるかもしれない。又、それと反対に、自公劣勢による同効果のもう一つである「アンダードッグ効果(判官びいきで票が集まる)」により、自公が劣勢を挽回する可能性も十分あり得よう。
思えば、当たりそうで当たらないところに選挙の醍醐味があろう。なのにこれまでのところ、予測の多くは当たっているので、選挙の大方の醍醐味が薄れているように思えてならない。果たして、今回はどうなるであろう?
衆院選の「当落予想は」なぜ当たらない?ー弁護士JPニュースー
最後に、ロシアの男性歌手「Dima Bilan(ジーマ・ビラン)」が歌唱している、次の2曲を紹介して、本記事を終える。
❶ 「淋しいアコーディオン」(作詞/イサコフスキー、作曲/モクローソフ。1945年頃)
https://www.youtube.com/watch?v=s3NIo_iXHVA
❷ 「Believe」(2008年ユーロビジョン・ソング・コンテスト優勝曲)