今日は曇りのち晴れ。
今朝、クチナシの花一つが咲いていた。
その様子は次の写真(1枚)のとおりである。
春に比べると、クチナシの花芽は少なく、従って多くの花が咲かない。
1973年~74年にかけて大ヒットした、渡哲也さん歌唱の演歌「くちなしの花」(https://www.youtube.com/watch?v=-Z5eZLQX2tw)は、数多くの花を咲かせて、周囲に甘い香りを発散させていたことを想像すると、寂しい限りである。
- はじめに
- ラテンポップス「Vamos A Platicar & 忘却の小舟」の周知度
- Vamos A Platicar(Let's Talk)
- 忘却の小舟(La nave del olvido)
- おわりに
はじめに
レトロな名曲探索のネット旅を続けていると、名曲中の名曲なはずなのに、日本では人口に膾炙していない作品が多く見受けられる。
それは、一つは有名な歌手に歌われてこなかったこと、二つは大手メディア に紹介・喧伝されて来なかったこと、三つは邦題名として取り上げられなかったこと等々が挙げられるよう思われる。
特に昭和60~70年代における、イタリアのカンツーネ、フランスのシャンソン、アメリカのカントリー&フォークソングやイギリスのポップス等については、上記3つの要件はすべて当て嵌まる。
しかし、ラテンアメリカのポップスについて、タンゴ、マンボ、ボサノヴァやフォルクローレ等が紹介・喧伝されはしても、上記の国々のように、多くの名曲が大々的な取上げ方をされなかったものと思われる。そして、それらの取り上げられなった数々の名曲は、まさにラテンポップスのプロや音楽愛好者のみしか知り得なかったであろう。
この点、一般の音楽愛好者にとって、ユーチューブ等がなければ、永遠にその作品の存在を知り得ようはずはない。
そのような事情のもと、今回、レトロな名曲探索のネット旅に関するブログを書き続け、その中で初めて知った「Vamos A Platicar(Let's Talk)」&「忘却の小舟(La nave del olvido)」の対比記事を書くこととしたい。
ラテンポップス「Vamos A Platicar & 忘却の小舟」の周知度
ラテンポップスの傑作中の傑作と思われる「Vamos A Platicar」&「La nave del olvido(忘却の小舟)」は、現在、ちょうど旧統一教会と政治家との関わり合いの濃淡が問題となっているように(*'ω'*)、それらの周知度において濃淡がある。
まず、日本三大検索エンジン(Google、Yahoo!&Bing)で検索される記事が、前者は全くなく、後者はわずかに見られることである。そのため、前者の作詞・作曲者が分からないだけでなく、どの時代にどの国で歌われていたのかも分からないのである。後者は多少言及する記事も見受けられたので、多少は分かる。
次に、ユーチューブ等に掲載されている、両者の作品の数である。前者は少なく、後者が圧倒的に多い。しかも、後者には題名が二つ(忘却の小舟&ESPERA)付いている。
具体的に、前者を歌う歌手は、メキシコの「ロス・ソシオス・デル・リトモ」と、ベネズエラの「ロス・テリコラス」等少数である。
これに対し、後者を歌う歌手は。メキシコの国民的歌手「ホセ・ホセ」、スペインのポップス王「フリオ・イグレシアス」、スペインの歌姫「タマラ」。イスラエル出身の「ヤスミン・レヴィ」や日本のシャンソン歌手等である。
単なる音楽愛好者(お金を湯水のように注ぎこめるような音楽愛好家ではない)として、個人的には、作品の完成度や音楽鑑賞者に訴えかけるメロディの秀逸さ等において、双方共が同じだと考えている。敢えて、違いを見付けるなら、後者が前者より感傷的に仕上がっていることぐらいであろうか。
Vamos A Platicar(Let's Talk)
「Vamos A Platicar」は英訳で「Let's Talk」という。日本の曲名や日本語詞は見られない。作曲年代は、ユーチューブ等情報から1970年のようであるが、作詞・作曲者が誰かは見つからなかった。
この曲を最初に歌っていたのは、メキシコの音楽グループ「Los Socios del Ritomo(ロス・ソシオス・デル・リトモ)」である。
それは、次のとおりである。
https://www.youtube.com/watch?v=FKqcvFafbx8
https://www.youtube.com/watch?v=feGIoReLtVI
https://www.youtube.com/watch?v=X5euwklSa8o
次に、この曲を歌っていたのは、ベネズエラの音楽グループ「Los Terricolas(ロス・テリコラス)」である。
それは、次のとおりである。
https://www.youtube.com/watch?v=n8hyqomH6Gk
https://www.youtube.com/watch?v=IC3v78Q_U5o
https://www.youtube.com/watch?v=8afI8eDtHag
ネット情報等から窺うと、素晴らしいラテンポップスの名曲なのに、中南米の一部しか歌われておらず、ましてや日本では全く歌われていないようである。
忘却の小舟(La nave del olvido)
日本のシャンソン歌手が歌う「忘却の小舟」の原題は、スペイン語の「La nave del olvido」である。フリオ・イグレシアス歌唱分は、歌詞冒頭の「Espera」から、題名を「ESPERA」としている。
「忘却の小舟」については、次の記事を書いているので、論評は省略する。
花鳥風月&埋もれた名曲を探す旅(8)~「ESPERA」(La nave del olvido)~ - 諦観ブログ日記(2020年7月7日)
ラテンポップスの名曲「忘却の小舟(La nave del olvido)」に、心酔して! - 諦観ブログ日記(2021年9月6日)
ただ、素晴らしいラテンポップスの名曲なのに、日本の有名歌手等により歌われて、広く誰もが知っている曲となっていないようである。
おわりに
ラテンポップスが日本で有名になった作品として、コーヒールンバやベサメ・ムーチョ等がある。ところが、今日のお題にある作品はいずれも、日本では人口に膾炙していない。
思うに、感傷的な名曲は日本であまり取上げ難いのだろうか。そう言えば、天才作曲家「筒美京平」さんは、これまでの経験上から「しっとりした曲(ポップス)は大ヒットしない」ような趣旨のことを言っていたような気がする。
それはおそらく、「雨だれ(オリコン順位14位。1974年)」や「たんぽぽ(オリコン順位33位。1975年)」のようなしっとり系の曲ではなく、「木綿のハンカチーフ(オリコン順位2位。1975年)」や「ギンギラギンにさりげなく(オリコン順位1位。1981年)」のような軽快な曲を指して言っていたのであろうか?
「Vamos A Platicar」は「忘却の小舟」以上に感傷的である。このため、この曲を日本で導入し難かったのであろうか?
いずれにしろ、「Vamos A Platicar」は分からないないことだらけのラテンポップスの名曲である。その上さらには、「Los Socios del Ritomo(ロス・ソシオス・デル・リトモ)」や、「Los Terricolas(ロス・テリコラス)」の音楽グループさえ全く知らないのである。たた、ユーチューブのみが頼りとなっている。