諦観ブログ日記

ー Que Será, Será(ケセラセラ)ー

韓ドラ時代劇「広開土太王」&「近肖古王」が活躍した時代背景、あれこれと!

お題「気分転換」

お題「わたしの癒やし」

 

 昨日は曇りのち晴れも、今日は雨一時雪。

 

 雨の日は写真撮影による野鳥観察は困難である。と言うのも、野鳥は近くに来ないため写真画像が良くないから。また、晴れていても、これはと思う野鳥を観察できるものでもない。偶々運が良いか否かである。

 

 そんなこんだと思う中、昨日は「キジバト」が比較的近くのテレビアンテナや電線に止まっているのを目撃した。

 その様子は次の写真(Twitter投稿を含め、7枚)のとおりである。

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 人慣れしているはずの「キジバト」でさえ、近くにやって来るのは珍しい。

 

 今朝、日曜日にもかかわらず、雨の中、隣家の敷地でエコキュート(ヒートポンプ式の電気温水器)の取り換え工事をしていた。

 当方では、メーカーの自動アップデート後の「Android TV」不具合による修理業者は未だ来ていない。そのため、今日で15日間もテレビの見られない状況が続いている。

 

 当然、北京オリンピックの日本人選手の活躍も見られない。そればかりか、NHK大河ドラマ鎌倉殿の23人」さえ見られない。

 そのため、「Gyao」で配信中の韓ドラ時代劇「広開土太王」&「近肖古王」を見て気を紛らわすことにしている。

 残念に思うに、いくら広範囲に渡っていると言えども、メーカー側は土日や昼夜を問わずTV不具合解消対応に努めているのだろうか。(-_-;) 

「アンドロイドテレビ(Android TV)」不具合解消へのもやもや - 諦観ブログ日記

 

 

はじめに

 

 現在、GYAO!では、韓ドラ時代劇「広開土太王」(2011年制作)と「近肖古王」(2010年制作)が配信されて間もない。韓ドラ時代劇を視聴していると、必ずと言ってよいほど知らない地名が多く出て来る。多くの日本人は、その地名の場所を分からないままに視聴しているのでないだろうか。尤も、このことは、中国人や韓国人がNHKの大河ドラマを視聴する場合にも当て嵌まろう。

 

 さらには、どういう時代背景なのかもピンとこない場合が多々ある。ただ、韓ドラ時代劇「広開土太王」等には、例えば、中国(五胡十六国時代後半期の後趙後燕)や日本(大和政権等)との関わり合いあるドラマ一シーンを見せられることによって、漠然としていても、どのような時代かが掴めそう。

 

 そこで、上記韓ドラ時代劇に出て来る、地名や国王の時代背景等について、気になったところをを書いてみる。時代は4世紀の中半から5世紀の前半までで、朝鮮三国時代高句麗百済新羅の3国鼎立時代)である。中国は五胡十六国時代高句麗百済と関わり合いある中国王朝の中半から後半期)である。

 

高句麗の近辺にある中国王朝(後燕

 

 それにしても面白いのは、韓ドラ時代劇「広開土太王」に登場する、後燕の初代皇帝「慕容垂(ぼようすい)」、2代皇帝「慕容宝(ぼようほう)、409年に後燕が滅んだ後に建国された北燕の初代皇帝「高雲(こうん)」や2代皇帝「馮跋(ふうばつ)」の暗躍である。しかし、やはりドラマはドラマで、歴史的事実とは異なるよう。

 まぁ~、ドラマは面白くすることに醍醐味がある。この点、NHKの大河ドラマはできる限り歴史的事実に沿わんとするため、面白さも半減していようか。

 思うに、この際、ドラマをより面白くするためにも、韓ドラ時代劇に見習ってはどうだろう?ただし、歴史的事実と虚構との相違部分を視聴者に指摘することは必須(例えば、歴代朝鮮国王がドラマで繰り返えされている「民のため言説」等)。

 でなければ、視聴者からの苦情が殺到して袋叩きに遭うかも知れない。

  

ドラマに登場する地名及び国王の在位期間等について

 

 そんな事情の下、「広開土太王」や「近肖古王」に出て来る地名の漢城ソウル)、平壌ピョンヤン)ぐらいは一般の人に解るであろう。ところが、高句麗の都「国内城(クンネ)」、遼東(遼河の東)、遼西(遼河の西)、楽浪や帯方(黄海道)等の名前が出て来ると、どのあたりなのかはさっぱり解らない。

 

 高句麗発祥の地は現在の中国東北部にあり、遼東半島一帯の地域にまで勢力を拡大させていた。その当時、東西南北と八面六臂に活躍し隆盛を誇った国王が「広開土太王」である。そのためであろうか、39歳の若さで亡くなっている。

 この時代では、学校の教科書にもしばしば取り上げられる高句麗の国王の名前であるが、その国王について、詳しくは記述されていない。

 まぁ~、朝鮮では、中国の一部を含め広大な領土を拡大させた歴史上の英雄なのであろうが。

 

 「近肖古王」については、これまで「高句麗」に劣勢を強いられていた「百済」の国力を、対等な戦いをするまでに充実させたということになろうか。しかも、中国・日本の史書に初めて記されている実在の国王である。

 

 古代朝鮮時代で、格別に有名な国王は高句麗の19代国王「広開土太王」である。これは「好太王414年建立)」によるところが大きい。

 この碑文に、高句麗朝鮮半島中南部まで勢力を及ぼしていたことが記されている。高句麗の版図を拡大させた国王である(百済の都「漢城」を陥落)。この碑文からは、百済新羅高句麗の属国となり、その後(辛卯年/391年)、高句麗に反旗を翻した百済、そして倭国(大和政権/仁徳天皇)を打ち負かしたことが記されている。

 

 古代朝鮮史に詳しくない人にとって、高句麗の都は、建国当初から「ピョンヤン」とばかり思いがちである。しかしそうではなく、現在の中国吉林省集安市東郊にあり、その場所は、鴨緑江(中国と北朝鮮の国境河川)中流北岸の「山城の都城」&平城の国内城(クンネ)」である。勿論「好太王碑」も近くの吉林省集安市にある。

 そして427年に、次の20代国王「長寿王」によって、都が「国内城(クンネ)」等から「平壌ピョンヤン)」へと移されたのである。

 広開土太王の生存期間は、西暦374412年(在位は391年~)である。

 

 他方、百済の国王「近肖古王(きんしょうこおう/クンチョゴワン)」については、日本人にとって余り馴染みのない国王であろうか?

 時代劇ドラマの影響は甚大であり、このドラマを視聴してからその国王名を知った人が多くいそうに思われる。

 「近肖古王クンチョゴワン)」は百済の13代国王で、生年は不詳、在位期間は346~375年である。高句麗の「広開土太王」が活躍する前の初期百済全盛の国王とも言われている。この時代になって、初めて百済に文字が伝わったとされている。また、この国王は「広開土太王」の祖父・16代国王「故国原王」を平壌に攻め入って戦死させている。

 日本との関わり合いでは、治世下の372年に「七支刀(しちしとう)」(現在、奈良県天理市石上神宮に保存)を贈ったことでも知られている。

 

おわりに

 

 以上、広開土太王と近肖古王が活躍した時代には僅かのズレがあることが判ろう。百済の「近肖古王」の後に、高句麗の「広開土太王」が朝鮮半島で活躍したのである。「近肖古王」が亡くなる1年前に「広開土太王(タムドク)」が生誕しており、活躍した両者の時代は重複しない。

 そして、それぞれ国の全盛期の国王として、韓ドラ時代劇の作品に取り上げられているのである。

 それから、その全盛期時代の約300年後、百済660年に滅亡(663年の天智天皇の時代、「白村江の戦い」の敗戦により百済再興も無に帰す。)し、高句麗もその8年後の668年に滅亡するのである。

 

 そんな中、「広開土太王」の好太王は、「近肖古王」の七支刀より格段に歴史的価値が高く、「広開土太王」の名を世にあまねく知らしめた。

 時代劇ドラマと言うものは古今東西を問わず、その多くが隆盛を誇った人物を取上げるもの。NHKの大河ドラマが特にそうである。

 

 それは、華々しく活躍した歴史上の人物を取上げることこそが高視聴率に繋がるからでもある。それにしても、「公共放送」と宣う割には、支配者(権力者)側の論理からの視点ものが多いのはなぜであろう。

 せめて、「上杉鷹山」(破綻寸前の藩財政を奇跡的に立て直した、江戸時代中期の米沢藩)や「大塩平八郎」(民衆の飢餓を救うためにやむを得ず蜂起した、江戸時代後期の大阪町奉行組与力)等を取上げても良さそうに思うが・・・。

 

 最後に、恒例のレトロな名曲を紹介して、本記事を終えたい。

 それは、スペイン・マドリード出身の米国マイアミ在住歌手「Enrique  Igresiasエンリケ・イグレシアス)」が歌唱している「I  Will  Survive」(2001年)である。

https://www.youtube.com/watch?v=mSjX6luRplE

 「I  Will  Survive」という曲名については、アメリカ人歌手「Gloria  Gaynorグロリア・ゲイナー)」が歌唱していた(1978年)、次の曲が特に有名である。

https://www.youtube.com/watch?v=l4BSTlUD6pY

https://www.youtube.com/watch?v=O0h9lPFzRoc

 しかし、好みとしては、以前紹介したアイルランド出身の英国活躍歌手「The  Nolansノーランズ)」がカヴァーしている、次の曲が最高である。

https://www.youtube.com/watch?v=OcgIQTUh2s8

 息のあった4姉妹の歌声によるハーモニーが絶妙で何んと素晴らしいことか。(^^♪