今日は曇り。
「稲雀」は俳句の世界で常識言葉のようであるが、一般的に聞きなれない。
その言葉の意味は「稲の実るころ田に群れるスズメ/weblio辞書」とのこと。
俳聖「松尾芭蕉」は「稲雀 茶の木畠や 逃げ処」という句を詠んでいる。その解釈は、「稲を食すスズメを人が追っ払うと、スズメは茶の木畑に逃げ込み、それが繰り返されるさま」のようである。
また、正岡子規に「稲雀 稲を追われて 唐秬(とう)きびへ」の一句がある。
「唐秬(とう)きび」とは、愛媛県等で使用される「とうもろこし」の方言とのことである。「トウモロコシ」と「とうきび」の違いは? | 1分で読める!! [ 違いは? ]
雀に関する句には、小林一茶の「雀の子 そこのけそこのけ お馬が通る」が超有名であるが、「稲雀」の句は人口に膾炙していない。
なお、小林一茶は松尾芭蕉や与謝蕪村と並んで江戸の三大俳人と呼ばれている。
それにしても、江戸・明治時代は、田んぼの実った稲を食すスズメが人に追われて逃避するのに、茶の木畑やトウモロコシ畑が適当な場所であったのだろうか?
現在では、田んぼ周辺には電柱があり、又電線が田んぼ周囲に張り巡らされているので、そのところへ逃げ込んでいる。
そんなこんだと思うのは、一昨日、多くのスズメが電線や電柱に止まり、実った田んぼの稲に群がって食事をする光景を目撃したからである。
その光景は、次の9月2日付け記事に書いて以来のことであった。
晩夏の小風景(スズメ、コサギ、バラ、クチナシ、ジェット機&下弦の月等) - 諦観ブログ日記
その様子は次の写真(6枚)のとおりである。
(以上、食事に夢中のスズメの様子)
(以上、食事を終えて満悦するスズメの様子)
不思議なことに、昨日と今日はそのような光景を目撃していない。今日目撃したスズメは2、3羽の「路上スズメ」ぐらいであった。
その様子は次の写真(1枚)のとおりである。
これは一体全体どうなっているのであろう?スズメは気まぐれなのか?
気まぐれカラスについては、確かに聞いたことがある。それは「森繁久彌」が作詞・作曲した、次の「知床旅情」(歌唱/加藤登紀子、編曲/竹村次郎。1970年)歌詞3番中にある「気まぐれカラスさん」のフレーズである。
https://www.youtube.com/watch?v=-VtLa1Ag0Vc
https://www.youtube.com/watch?v=yEQAzMFHvk8
しかし、気まぐれスズメについては聞いたことがない。
最後に、「雀」に関する日本歌謡の名曲を聴いて、本記事を終える。
それは、次の2曲である。
(1)「すずめ」(作詞・作曲/中島みゆき、編曲/青木望。1981年)
❶「増田恵子」歌唱分
https://www.youtube.com/watch?v=7OYqrYcJEh8
https://www.youtube.com/watch?v=-kyLRGnt-Gw&list=RD-kyLRGnt-Gw&start_radio=1
❷「畑中葉子」歌唱分
https://www.youtube.com/watch?v=2y_V4M_F1GI
(2)「すずめの涙」(作詞/荒木とよひさ、作曲/浜圭介、編曲/若草恵。1987年)
❶「みずき舞」歌唱分
https://www.youtube.com/watch?v=m_cwhSdOQYg
❷「八代亜紀」歌唱分
https://www.youtube.com/watch?v=XMQqejGNrG0
❸「桂銀淑(ケイ・ウンスク)」歌唱(オリジナル)分
https://www.youtube.com/watch?v=KgbHzvlmY1A
ついでに、雀の中身は違うが、大都会のど真ん中・東京の銀座に「雀」がいたなんて、初耳であった(銀座の雀 森繁久彌 - YouTube)。ただ、稲雀でないのは間違いない。(*'ω'*)