諦観ブログ日記

ー Que Será, Será(ケセラセラ)ー

想ひ出の名曲を辿るジェットの旅(28)~「Un  dernier  mot  d’amour (別れの詩)」~

お題「わたしの癒やし」

 今日は曇りのち晴れ。

 未明に雨が降ったようで、今朝、路面が濡れていた。

 

 

はじめに

  

  この最近は「ANA」や「JAL」等航空会社の国内線減便のためか、自宅周辺近くの上空で、ジェット旅客機の飛行する姿を見なくなった。

 これも、新型コロナ感染拡大による「Go  To トラベル全国一斉停止(12/28~1/11の延長~2/7)」と、「首都圏1都3県の緊急事態宣言再発例(1/8~2/7)が11都府県まで拡大(1/14~2/7)」の影響を受けてのことである。

「GoTo停止」痛手… 年末年始の国内線予約数 JALは半減 ANAも4割以上減 | 乗りものニュース

ANA・JAL、1月の国内線4割減 緊急事態宣言で: 日本経済新聞

大阪、福岡、愛知など7府県に緊急事態宣言追加 首相表明 11都府県に拡大(毎日新聞) - Yahoo!ニュース

 

 国内線が減便になったとはいえ、なぜか、これまで頻繁に飛行していた「ANA機」の姿を全く見掛けなくなっていた。

 これまでは飛行回数の少なかった「日航機」を見たのも、本年1月4日が最後であった。

 その様子は、次の写真(1枚)のとおりである。

f:id:grk1:20210111064238j:plain

 ところが、昨日、久しぶりに「ANA機」が前方上空を飛行するのを間近に目撃した。

 その様子は、次の写真(Twitter投稿を含め、4枚)のとおりである。

f:id:grk1:20210116074020j:plain

 それはちょうど、次の歌謡曲にある「お久しぶりね」(歌唱/小柳ルミ子、作詞・作曲/杉本真人、編曲/梅垣達志。1983年リリース)と、似たような気分にさせられ、本続編記事の執筆へと掻き立てられる。(-_-;)

https://www.youtube.com/watch?v=PA_uw20Qc38

小柳ルミ子、手術1歩間違えば芸能生命絶たれていた(日刊スポーツ) - Yahoo!ニュース

 

 と言うのも、空を飛ぶ「ジェット旅客機」の姿を見ないことには、「想ひ出の名曲を辿るジェットの旅」を続けるという意味が薄れるからである。

 例え、それが「エアー・ジェットの旅と言えども、「ジェット旅客機」そのものを現認しなくんば、話は始まらない。 

 今回は、一週間前に上空を飛行していた上掲写真の「日航機」に思いを馳せ、本記事を続けることとする。

 

 この話の主旨は、フランスや日本で有名である、とある「シャンソン」が、実はブラジルのシンガー・ソングライターにより「ポップス」として作曲され、その歌詞が原題のポルトガル語よりも、フランス語詞の方で広く知れ渡っているということである。

 以下、その曲を知悉した経緯等に関し、記述して行きたい。

 

シャンソン「別れの詩(うた)

 

 昨年、次の過去記事で、フランスの女性歌手「ミレイユ・マチュー」や、日本のシャンソン歌手「ケイ潤子」さんらが歌唱している「Un  dernier  mot  d’amour 別れの詩)」を取り上げたことがある。

 「ボタン」の掛け違い(ネタに窮す)!? - 「余所(ヨソ)事でない」ブログ日記

 今回、この曲の原題を歌唱している「本家本元」をユーチューブで見つけたことが、本記事を書く切っ掛けになった。

 

 まず、この曲を初めて知ったのは、ユーチューブで「ケイ潤子」さんが「別れの詩」として歌唱していたのを見つけたからである。

 そのユーチューブ曲は次のとおりである(注)

https://www.youtube.com/watch?v=11VGXVoBK3k

 ・・・と言うより、以前どこかでこの曲を聴いたことがあったかも知れないが、当時は、それが「別れの詩」の曲と認知していなかった可能性もあろうか。

 

 つまり、良い曲と思っていたが、その曲名を知らなかったため、レコード又はCD購入までには至らなかったということである。所謂「ラジオ等から流れていた一時の聞き流し」程度で終わったということであろう?

 いずれにせよ、昨今、大手メディア等が「レトロな名曲」を取り上げることも少なくなっている折、ユーチューブ視聴により、曲名を知ることは音楽文化の発展・向上に大きく寄与することが分る。このことから、「Google」さんによる貢献度が大であることも分かろうというもの。

 

 重ねて言うも、ユーチューブで見つけたこの名曲が、大変良い曲であったので、他のシャンソン歌手が歌唱しているのを探してみた。やはり名曲に相応しく、多くのシャンソン歌手がこの曲をユーチューブで取り上げて、歌唱していた。この曲は、シャンソン界では有名な名曲なのであろう。

 その中でも、とりわけ「TAKAKO」さんが歌唱していた、次の「リハーサル」のものが魅力的であった。

別れの詩/Un Dernier Mot D'amour TAKAKO(リハーサル) - YouTube

 

 次に、この邦題名を有する外国の曲名を探してみた。

 すると、フランスの国民的シャンソン歌手「ミレイユ・マチュー」が歌唱していた、次の「Un  dernier  mot  d’amour 」(邦題名/別れの詩。英訳/A  last  word  of  love。作詞/クロード・ルメル、作曲/ロベルト・カルロス。日本語詞/山川啓介。1978年)ということが判った。

https://www.youtube.com/watch?v=E2k83GslD-c

Mireille Mathieu Un dernier mot d'amour (1978) - YouTube

https://www.youtube.com/watch?v=WDv-da6Yg-I

https://www.youtube.com/watch?v=SDdgITAQS2I

 

シャンソン「別れの詩(うた)」の原題「あなたのボタン」

 

 そして最後に、この曲を深堀してその原題を辿ってみた。すると、ブラジルのシンガー・ソングライターRoberto  Carlosロベルト・カルロス)」が歌唱していた「Os  seus  botões(邦題名/あなたのボタン)」(作詞/エラスモ・カルロス、作曲/ロベルト・カルロス。1976年)の原点曲へと辿り着いた。

 それが次の曲である。

Roberto Carlos - Os Seus Botões (Áudio Oficial) - YouTube

https://www.youtube.com/watch?v=nv1NGmwb8rE

https://www.youtube.com/watch?v=uvBypA3H7vE

https://www.youtube.com/watch?v=tglfztQAqpM

ミレイユ・マチュー 和訳 Un dernier mot d’amour ロベルト・カルロス | 翡翠のマグカップ 

 

 この名曲に関し、上記の過去記事にも書いていたが、作曲者のことについては、触れていない。触れていない理由は、彼のことを単に知らなかったということである。 

 本記事を書く上で調べてみると、この作品を作曲・歌唱している「ロベルト・カルロス」は、ブラジルポップス界のキングブラジリアン・ポップの帝王)とも称されている、ブラジルの国民的歌手である。

 

 彼は、日本の業界人等にとって、知る人ぞ知る「シンガー・ソングライター」として超有名であったのかも知れない。しかし、少なくとも「フリオ・イグレシアス」、「シャルル・アズナヴール」や「バルバラ」ほどに、日本でその知名度が抜群ではなかったように思われる。

 このことはとりもなおさず、日本では、ブラジルの国民的歌手よりも、スペインやフランスの国民的歌手の方が、知名度の点で、一目置かれているのだろうか?

 

 この曲はもともとは、「ブラジリアン・ポップス」だったのが、フランス語詞で歌唱されてから、日本でも「シャンソン」の名曲として定着している。

 まぁ~、原題のポルトガル語歌詞「あなたのボタン」よりも、フランス語歌詞「別れの詩」の方が、日本人お好みの題名であり、より一般向けする曲名なのであろう。

 また、作曲者の「ロベルト・カルロス」の歌い方は、どちらかと言うと少しさらっとしているのに対し、「ケイ潤子」さんの歌い方は、歌詞のフレーズにもある「血を吐くような悲しみを」の思いで歌っているのが印象的で、大変好感が持てる。

 

 以上から、日本でこの曲がシャンソンとして歌い継がれ定着した理由としては、❶歌詞の内容、❷歌手の歌い方、❸ポップスよりかはシャンソン向きの美しいメロディ、❹ブラジルよりもフランスに傾倒(日仏シャンソン協会の存在)、にあるように思われそうか?  (-_-;)

 

おわりに

 

 今でも日本でシャンソン歌手により歌い継がれている「別れの詩」は、フランスの超有名歌手「ミレイユ・マチュー」が歌唱した曲名から来ている。

 もともとは、ブラジリアン・ポップの帝王「ロベルト・カルロス」が歌唱していた「あなたのボタン」であった。

 

 それが、フランス語詞「Un  dernier  mot  d’amour 」に替えられ、日本では「別れの詩」という曲名となって歌われているのである。

 そして、今日、それが日本では有名なシャンソンの定番曲となっている。

 今回、日本で「あなたのボタン」という詞ではなく「別れの詩」という詞で、なぜ歌唱されているのかについて、少し考えてみた。

 

 この作品は、名曲中の名曲の一つに数え上げられるだけに、今後、別の視点からも深堀して考えてみる価値があろうか。

 

(注)このユーチューブ曲では、ケイ潤子さんが歌唱する前のイントロ中において、「鶏小屋の前から」という観客の雑音が入っているのが気にかかって仕方ない。