一昨日は雨も、昨日は曇り。今日は曇り後晴れ。最近は真冬とは思えない程の比較的暖かい日々となっている。相変わらず、ヒバリ(雲雀)数羽が、曇り空の中を鳴いて飛んでいた。
異例づくしの冬 太平洋側で長雨へ 強雨や雪に注意(日直予報士 2020年01月21日) - 日本気象協会 tenki.jp
南岸低気圧から気温が高い1週間をへて早めの菜種梅雨?(饒村曜) - 個人 - Yahoo!ニュース
はじめに
今回は、遠目から見た「ヒヨドリ」と「ムクドリ」の見分け方等に言及し、彼らに登場役になってもらって、昨今、世の中に生起している「時事談義譚~転職問題~」を紹介することにする。
ヒヨドリの目撃
昨日朝方、この冬初めて、電線に止まっていた「ヒヨドリ」を目撃した。多分、近くの人家付近からだと思われるが、「ピイーヨ ピイーヨ」等という鳴き声がよく聞かれた。しかし、その姿は確認できなかった。
当初、「ヒヨドリ」か否かは確信できず、最近目撃していた「ツグミ(全長24㎝、体重75~100g前後。末尾掲載写真のとおり)」かと思った。しかし、体が茶色のようでなかったので違うと考え、「ヒヨドリ」と断定した。
「ヒヨドリ」は、これまで、雪が降る真冬には必ずと言って良いほど、庭に植えていた草花やブロッコリー等の野菜を食べに我が家の庭にやって来ていた。しかし、ブロッコリー等の野菜の栽培を止めてからは、我が家に来なくなった。
ヒヨドリとムクドリの違い
「ヒヨドリ」は全長が27.5㎝、体重が70~100gで、花・野菜・果実等の甘いものが好物のようである。この点、「ムクドリ」は、それらを食べないそうである。農家にとっては、「ヒヨドリ」の方が大敵である。
よくネット上で「ヒヨドリ」と「ムクドリ」の違いが話題になるが、確かに近くで見れば、体が灰色か黒褐色等で判別は明らかである。しかし、遠目からだと判別しにくいこともある。又、鳴き声で判別する方法(「ムクドリ」の鳴き声は「ジャージャー」「ギャーギャー」等である。)もあるが、いつもかつも、鳴いているわけではない。
今回も、遠くの電線に止まっていたことや、曇り空であったことから体色からでは判別しにくかった。しかも、「ムクドリ」の全長が24㎝、体重が75~90gと、「ヒヨドリ」とはサイズ等において、そんなに変わりがない。
そこでさらに、遠くから見た両者の判別方法の一つとしては、集団でいるか、1,2羽でいるかを目安とするのもある。しかし、多くが集団行動する「ムクドリ」にしても、1、2羽で電線等に止まっていることがある。
むしろそれより、尾の長さで判別する方が一番のように思われる。尾が長いのが「ヒヨドリ」で、短いのが「ムクドリ」という目安である。もう一つの目安として、体形のスマートさの違いもあろうか。
https://gimon-sukkiri.jp/hiyodori-mukudori/
では、実際に、両者の鳥の姿を、昨日撮影した次の写真(4枚)で、比較して見てもらうことにする(向かって左側が「ヒヨドリ」、右側が「ムクドリ」。撮影した被写体位置の遠近等のため、「ムクドリ」が少し大き目に見える。)。
ヒヨドリとムクドリの「時事談義譚」~リストラ&転職問題~
昨今流行りの「リストラ&転職」問題について、ヒヨドリの「ヒヨ」と、ムクドリの「ムク」が、登場役となって、リストラ(リストラクチュアリング‐Restructuring。俗に、退職させること。人員整理。首切り/デジタル大辞泉)と、転職(現在の職業もしくは所属する会社から、別の職業もしくは別の会社へと変わる、移ること/コトバンク)がもたらすであろう日本社会への影響を語り合ってもらった。
しかし、両者の会話が終盤に差し掛かり、佳境に入ったところで、双方の意見が修復できないぐらい、真っ向から対立し険悪な状況になった。しかも、仲裁役はいない。(>_<)
ヒヨ
昨今特に、冬時期、山奥から平地に下りて来て、いつも思っていたことがある。それは、昨年見かけた人がいなくなったり等して、老若男女を問わず、人々の顔ぶれが随分変わるような世の中になったね!
ムク
まぁ~、一つの要因としては、日本が超高齢化社会になったということもあるね。全人口(約1億2600万人)の占める高齢化率は、65~74歳が13.9%、75歳以上が13.8%の合計27.7%が高齢者である。それゆえ、当然、亡くなる人も多くいる。
そう言えば、周囲で、つい最近まで見かけていた高齢者も亡くなっていた。
1 高齢化の現状と将来像|平成30年版高齢社会白書(全体版) - 内閣府
ヒヨ
高齢者はそうかも知れないが、昨年まで見られた働き盛りの若年・中年層等の人々もいなくなったようだが、どうしてなの?
ムク
「おいどん」は住処を平地にしているので、直に感じるんだが、昔と違って、昨今は労働者の離職率が高いこともあろう。つまり、労働者の雇用形態において、終身雇用制度の崩壊が進行しつつあるんだ。
特に、最近は大儲けしている超優良大企業ですら、早期退職募集をかけて、離職を促しているんだ。それも、定年前の労働者ならいざ知らず、45歳という働き盛り真っ只中の労働者に対してにも、である。
本来なら、企業業績が悪化して、このままでは会社が潰れるという理由なら、まだ大義名分もあろうが、そうでもないのに、所謂「リストラ」するというのは、問題ではあろう。
2019年、上場企業の早期・希望退職が急増 募集人数が最も多かった企業は? - ITmedia ビジネスオンライン
6年ぶり1万人超え 業績好調企業が「早期退職者」「希望退職者」募集、なぜ実施? | ニコニコニュース
増加する「黒字リストラ」 垣間見える企業の苦しい“ホンネ” (1/2) - ITmedia ビジネスオンライン
ヒヨ
上記の記事を拝見すると、所謂「黒字リストラ」は、企業業績の良い時に、将来の企業経営を考えて、今のうちに企業の人的戦力の整備等をするということなので、それはそれで仕方がないことではないだろうか。特に、最近は、「働かないおじさん」問題が取り沙汰されているよね。そのような人は、営利企業にとっても、その労働者本人にとっても不幸でないのか。
早期退職者1万人超…業績好調も進む「黒字リストラ」(TOKYO MX) - Yahoo!ニュース
働かないおじさん問題 - orangeitems’s diary
ムク
その問題は、一つには当該会社の労務管理や人的育成等の不味さからもたらされたものもあろう。むしろ、当該労働者の労働価値に、不釣り合いな高給取りを無くそうとする、会社側の血も涙もない雇用方針にあろうか。そのことは又、会社の将来への展望が見えないことから来る不安がもたらすものと言えよう。つまり、経営者自身が、会社存続への自信を失っている証左とも言えようか。
ヒヨ
そうであっても、ある意味、バブル時期にむやみやたらと大量採用した、高度成長期乃至バブル世代社員の選別であって、現在ではとても通用しないような社員もいるはずであろう。超氷河期の就職困難世代との均衡を図る意味でも、それはそれで仕方がないのでないか。
https://www.youtube.com/watch?v=38X-NU2zciY
ムク
しかし、日本の会社の雇用伝統は、会社は社員を守るのが本筋であった。経営者は、そのことに対して命を懸けていたような気がする。大企業であった「山一證券」が倒産するときの野沢社長会見でも、経営者である「私らが悪い」のであって、「社員は悪くありませんから!」と大泣きしていたではないか。この言葉は、平成の大名言である。
https://www.youtube.com/watch?v=gDBtZ9j28Gc
「社員は悪くありませんから!」山一証券・野沢社長の予期せぬ号泣を引き出して | 私が令和に語り継ぎたい「平成の名言」 | 文春オンライン
そのような経営者の発言こそが、日本人として尊敬され、誇れる社長像ではなかったのか。
ヒヨ
でも、その涙の会見発言は、海外の記者から、失笑されたとの話もあったようである。その失笑の理由はよく分からないが、欧米において、会社は株主のもので、従業員(社員)のものでない。なのに、なぜ、社長が大泣きするのかという会社文化(風土)の在り方の違いがあったのでなかろうか?
そして、その後、法律面においても、会社法が幾度となく改正され、「会社は株主のもの」という風潮が、次第に会社文化として根付いて行ったように思われる。
会社は、従業員(社員)のものではなく、株主のものであり、その他のステークホルダー(会社債権者等の利害関係者)のものという認識が定着してしまっている。その反面に、会社が従業員(社員)のものでもあるという考え方は隅っこの方に置かれて、影を失っているようか。
ムク
ということは、会社にとって、役に立たない、もしくは役に立ちそうもない社員は、会社から早々に退散してもらう方が、双方のために良いという考え方になろうのだろうか。すると、「働かないおじさん」問題は、会社にとって怪しからん話ということになりそうなのね。
ヒヨ
大企業でそういう考え方が支配的であると、中小企業はもっと酷いことになるのではないか。そのことは、「ブラック企業」という言葉自体が巷で流行っていることからも明らかである。もっとも、大企業ですら、「ブラック企業大賞」を何度も受賞しているが・・・。中小企業では、なおさらいわんやということになろうか。
ブラック企業大賞2019、大賞は2年連続で三菱電機 「あまりに異常」「二度目の大賞を与える企業が生まれてしまったことに激しい怒り」 - ねとらぼ
それで良いのか!
ムク
良いも悪いも、へったくれもないようか!会社の従業員はリストラに合わないよう、又、転職するにしても、より良い条件の会社へと再就職するように、日ごろから勉強等して心がけを持ち、それを実践することが肝心要であろう。
もし会社が無茶ぶりをするなら、法的手段も考えなければならないだろう。場合によっては、内部告発することも念頭に置かなければならないようか。週刊誌なら、喜んで内部告発を取上げて報じてくれるだろう。
龍角散「セクハラ・不当解雇」訴訟 第三者証言は出るのか|日刊ゲンダイDIGITAL
その失敗例もあるが、成功例もネットで散見される。やるだけのことをやってみるのが良策なのか。難しいのは、それが愚策になることもあり得る。こればっかりは、個々人次第か。
ヒヨ
「リストラ&転職」には、会社倒産という場合に生じることもある。その場合は、不運だったとして諦めざるを得ない。そのような目にあった人もたくさんいるよう。
ムク
そのことに関して、アフィリエイト等を利用してネットで副収入を得るのも、細やかな対応策なのかも知れない。でも、「おいどん」にとっては、ブログをするにしてもPV数が少なく、不適である。
それにしても、「はてブ」に掲載されている「転職しました」というブログ記事は、IT関係者に多く見られるが、転職成功例ばっかりが目に付くね。転職に失敗した経験者にとっては、「いい加減にしてくれ」と言いたくなりそうになる。ちょうど、大手マスメディア等が好んで取り上げるネタであるのが、気に食わないね。ネット記事の有意義性が半減する。
失敗事例を多くネットで取り上げて、「はてブ」に掲載して欲しいよ。なぜなら、「はてブ市民」の多くは、なぜ、転職に失敗したのかが、知りたいと思うんだが、違うのだろうか?
ヒヨ
まぁ~、ごちゃごちゃ言ってないで、今の世の中は、新自由主義社会である。強い者が勝ち、弱い者は淘汰される時代である。そのためには、如何にして強く生きるかを常に念頭に置いておく必要がある。「一億総中流社会」という牧歌的な時代は、終焉をとっくに迎えている。今や、「新階級社会」であり、「上級国民vs下級国民」言説が盛んに流行っている。世の中は今や、どうにもならない社会階層二極化の状況にあろう。
日本は5段階の階級社会に! 下層階級は900万人、衝撃の貧困率38.7%|今日のおすすめ|講談社BOOK倶楽部
【書評】「上級国民」と「下級国民」を作り上げた元凶の世代は? - まぐまぐニュース!
ムク
そうなると、政治の力で何とか、その状況を多少なりとも緩和してもらいたいよね。とりあえずは、れいわ新選組の「山本太郎」代表に頑張ってもらうしかないようか。
ヒヨ
グローバリゼーション真っ只中にある「日本社会の状況」を考えると、無理だと思うよ。今年の1月にNHKが実施した世論調査における各政党の支持率をみても、政権与党である「自公」で40.34%、「れいわ新選組」は0.2%しかない。最大野党の「立憲民主党」ですら、5.4%しかない。おまけに、第2自民党と揶揄されている「日本維新の会」が1.6%の支持率もある。
そんな政治状況下で、どうして、社会階層二極化の状況を変えられると言うのか。
「れいわ新選組」の山本代表は、ただ「花火を打ち上げたい」だけの話なのでないのか!
ムク
何おー!失敬な!NHKを始めとする大手メディアの世論調査には、その方法に問題もあるのでないか!だいいち、自民党は山本太郎人気を警戒している。
ヒヨ
バカー!"(-""-)" 「ゾルレン‐Sollen(当為)」と「ザイン‐Sein(実在)」を混同するな!現実を直視しろ!これまでも、大手メディア等が実施した世論調査には大きな狂いはなかったはずだ!
ムク
どっちが、バカか!"(-""-)" 世論調査には、今後の変動もあろうが・・・!
(ここで、双方いがみ合うも、「ヒヨ」」の方が「ムク」より、全長・体重・嘴の長さが幾分勝っていたため、「ムク」は1対1では敵わぬと考え、その腹立たしい気持ちを抑えて、その場を立ち去った。)
おわりに
昨今の日本の労働市場は、正規・非正規社員(契約社員等)、派遣社員、個人請負人等の労働力の流動化が多種多様の内容を伴って、その複雑さを増している。今や、かって安泰であった大企業も、社員の終身雇用制を崩壊させようとしている。
経団連会長発言で話題「終身雇用」 会社に守ってもらうメリットはあるのか?(城繁幸) (2019年5月6日) - エキサイトニュース
日本型雇用に大ナタ? 経団連の方針に連合が反論(日経ビジネス) - Yahoo!ニュース
そうすると。会社業績の如何を問わず、「リストラ&転職」問題は、今後も続くことになろう。特に、「自己責任論者」の跋扈発言は、会社が従来託されて来た社員に対する社会保障的機能を全く顧みずに、いたずらに「社員の極端な貢献度」を強調しているようである。しかも、なぜか、経営者サイドの経営の在り方については、これに余り言及しないよう。
まぁ~、今後も、極端かつ身勝手な「自己責任論者」がますます増殖して、会社が従来有していた「日本の社会保障維持機能」を崩壊しかねない状況を作り出すかも知れない。(>_<)
(昨日撮影した「身構えて鳴いているヒヨドリ」と、昨年の2019年12月27日に撮影した「空を仰ぐツグミ」の各写真)
(追記)
1月26日、曇り。
「定年延長(70歳定年)により、40代、50代社員の大量リストラ加速も!」
これまでは55歳定年から60歳定年へ。そして、現在は、65歳定年が一般化に。
政府方針の「働けるうちは働け!」というのは、所謂「上級国民(特権層)」等にとっては良いものの、過酷勤務肉体労働者等にとってはしんどい。
又、そのことは、会社等組織の新陳代謝による、活性化に支障を来すかも知れない。
さらに又、後継者の育成等をどう円滑に進めるて行くかの「サステナビリティ(持続可能性)」にも不安を残すことになろう。「後進に道を譲る」という慣用句自体も死語となる。
しかも、所謂「下級国民」に至っては、奴隷状態にさえなり兼ねないようか?
以上のことは、将来において、深刻な社会問題へと発展することが予想されよう。