今日は薄曇り。昨日と打って変わって、早朝は少しひんやりと冷たい。しかし、午後から晴れて、暖かくなった。
「つばくろ」の営巣
ある年の6月頃、これまで早朝によく聞かれていた、けたたましい「つばくろ」の鳴き声が止んだ。そうこうしている内、ふと、北側玄関横屋根下2階の丸い金属製の換気口部分を見ると、いつの間にか、その換気口の上に、「つばくろ」の巣があった。
当然、「縁起の良い鳥」なので歓迎していた。「つばくろ」の鳴き声はするけれども、けたたましいものでなく、さえずりのようだったので、気にならなくなっていた。
その後、4羽の「ひな」が誕生していた。
ところが、「ひな」が成長するにつれ、問題が起こった。
それは・・・糞である。
外壁一面が白い糞で覆われていたのである。そして、「ひな」が糞をする様子を見ると、「お尻を」巣の外に向けて、器用に排糞していた。糞が外壁につかずにそのまま地面に落ちれば問題は少ないものの、どうしても外壁の下方部分に付着してしまう。糞が地面に落ちることなく、外壁下部分が真っ白になっていた。(>_<)
「つばくろ」は「縁起の良い鳥」と言われているし、又、よく見ると「愛らしい顔」をしているし・・・どう対応したら良いか苦慮する。(-_-)
この対応問題については、次の記事があった。
この記事によると、全体の4分の3は、「つばくろ」を歓迎しているとの回答であったとのこと。当然、歓迎者からは糞対策にも前向きになろう。
反対に、糞害のため、迷惑しているとの回答は5%と数が少なかった。
そうすると、昔も今も変わらず、「愛燕家」が多いと言うことになろうか?
確かに、商店街は大歓迎のようで、糞対策が万全であるのがよく見られる。商売繁盛の縁起鳥なので、糞対策に万全を期すことがあっても、邪険にはできないであろう。
「ひな」が巣立ちするまでの当分の間は、外壁についた白い糞をシャワー・ホースで洗い流し、かつ外壁付着除けのビニールを外壁下部分一面に張って、糞の外壁付着対策をした。
さらに、もう一つの糞問題は、車に度々「つばくろ」の糞が付着していたことである。糞が乾くとなかなか除去できないのがしんどい。巣への飛来道に車があるのだから、当然そうなるのであろうが・・・。(>_<)
「つばくろ」との決別
「ひな」が成長するにつれ、巣も手狭になり、親鳥は巣の上部外側で寝泊まりするようになった。一見、あたかも、我が家を守ってくれているかのようだった。「ひな」の巣立ちも近くなった。そして、最後の1羽が巣立ちした。しばらくは、巣を行ったり来たりしていた。その後いなくなった。
そこで、巣の除去を始めた。棒で小突いて巣を落とした。何日か後に巣立った「ひな」が舞い戻って来た。「ひな」が巣のなくなっているのを、どう思ったかについて、知る由はない。
巣を除去するか否かについて、色々悩んだが、メリットとデメリットを比較検討して見て、総合的に除去の判断をした。
デメリットとして、新たに、次の糞による健康被害(ダニ問題)が見られたとの記事が引っ掛かった。
ツバメの巣が家にできて地獄絵図が広がった話 - しがない学生の雑記
昨今環境問題が過度に敏感(例えば、ベランダに干した洗濯物の洗剤等の臭いのため、隣人が心身に不調を来たした等)になっているご時世、糞害に伴う色々なデメリットが取沙汰されている。
本ブログでも、再三取り上げている犬の糞害もその一例である。しかし、これは、自治体も対策に乗り出しているぐらいなので、環境問題が過度に敏感になっているのとは、次元が違う。
そもそも、早朝又は夕方に、犬を散歩させることは、それによって引き起こされる、犬の糞を他所でさせることに隠れた意義があるのでないだろうか、と推測さえする。
自宅で糞をさせれば良いものを、何故、他所で糞をさせ、そのまま放置して、余所様に迷惑を掛けるのだろうか?犬の散歩には、糞処理袋持参が必須であろう。
犬の散歩と言えば、一見聞こえが良く、微笑ましいように思われているが・・・。
では、「つばくろ」はどうであろうか?
犬と違い飼い主がいるわけではない。犬はペットとして個人の癒しのために飼われ、個人的な色彩が濃厚。しかし、「つばくろ」は害虫を駆除してくれる「益鳥」である。しかも、商売繁盛への幸運を呼ぶ鳥と言う話が正しいのなら、疲弊している地域経済活性化への小さな役割を果たす公益的な色彩があるとも考えらる。
そうすると、犬の糞害より「つばくろ」の糞害の方は、多少、大目に見てやっても良いのではないかとの、「糞寛大論」も出て来そうである。現に、前述回答例のように、多くの人が「つばくろ」の巣作りを歓迎している。
結局は、個人個人の考え方によるしかないだろう。「愛鳥家」(野鳥保護の会等)は、糞対策の工夫を含めた「糞寛大論」を主張し、「嫌鳥家」は、糞は絶対駄目という「糞忌避論」を主張するだろう。そして、彼らの主張には、それぞれ相当の理由がある。
一概に良いとか駄目とかは言い切れない。
ただ、確実に言えるのに、殺傷等の虐待は違法ということである。
なぜなら、鳥獣保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律があるから(所謂「鳥獣保護法」83条1号、8条に規定する、鳥獣及び鳥類の卵等を採取又は損傷する行為は、1年以下の懲役刑又は100万円以下の罰金刑に処せられる)。
「愛鳥家」でも、「嫌鳥家」でもない当方としては、結局、具体的に、❶メリットと、❷デメリィットを考え、総合的に判断せざるを得ない。
まず、❶の点につき、害虫駆除してくれる益鳥であっても、その恩恵を受けるのは自宅前の田んぼの所有者であること。そして、その所有者は、農薬を時期に合わせて散布し、害虫駆除をしていること等から、現在、「益鳥」としてのメリットはそれ程ないようか?
確かに、「つばくろ」のつがいは、成長した「ひな」のため手狭になった巣の上に寝泊まりし、あたかも家を守っていてくれているようだ。しかし、それが家内安全に繋がるのかは疑問である。天井ネズミでも同じことが言えようから。
幸運を呼んでくれる鳥か否かにつき、信じるか?信じないか?のレベルであり、科学的根拠はない。
次に、❷の点につき、鳴き声の迷惑は許容範囲であるものの、自宅外壁下部一面の糞害は余りにも酷い。車の除去し難い糞の処理も、大変な苦労である。おまけに、健康被害の記事にも接すると、問題は大きいよう!
凄まじい「つばくろ」の執念と壮絶闘争
「つばくろ」は翌年以降も、自宅2階の金属製の丸い換気口の元あった巣の部分に、何度となく巣作りを試みていた。
では、次に、毎年繰り返された、巣作りをしようとする「つばくろ」と、巣作りを止めさせようとする当方との熾烈な闘争話をしてみる。
「つばくろ」は帰巣(きそう)本能があることから、同じ個体が毎年同じ場所に来て、子育てをすることは色々調べて見て分かった。そこで、巣作り阻止対策として、鳥の嫌がる色物を付けることを考えた。
まず、アルミホールをテープ状のように切断して、これをいくつも取り付けた。丁度鳩がキラキラ光るものを嫌がると思った理屈からである。しかし、忌避効果はなかった。色は関係なかったのだ!
「つばくろ」は、アルミホールをものともせず、その上に止まって巣作りを始めようとしたではないか!巣作りのための泥がついていた。
そうこうしている内に、アルミホイールの断片が風で吹き飛ばされた。高所での取り付けに危険な思いをしたのに、成果なしだ!
では、「つばくろ」の天敵である「蛇、カラス、鷹」のフィギュアの備え置きは、どうであろうかと考えた。しかし、取り付け場所がなかった。諦めざるを得ない。
色もフィギュアも駄目ということで、何と困ったことか!
色は鳩には効果があっても、「つばくろ」に効果がないということを知らなかった。 鳥は鳥であるのにね・・・。
ホームセンターで、鳩除けのキンキラのテープやカラスのフィギュアは売っていても、「つばくろ」除けの商品は売っていなかった。
仕方がないので、細長い金属棒に風車を取り付け、それを、元巣があった換気口の上に設置した。風車が邪魔なのか、「つばくろ」は、直前でホバーリングするも、止まることを避けた。効果があったのだ!
そうすると、今度はすぐ近くにあった、少し大きめの同じような、自宅2階の金属製の丸い換気口に目を付けて止まり出した。これは、危ないと思い、そこにも、同様に、風車を取り付けた細長い金属棒を設置した。
これも、一定の成果はあったものの、金属棒が突風で外れると、又、「つばくろ」が止まり出した。高所なので取り付けに危険が伴ったものの、成果はあったのだ!
そうこうする内、今度は玄関外の1階天井部分の街燈に目を付け、そこに止まりだした。人の出入りで騒々しいだろうに、お構いなく止まり出した。そこに巣作りをしようとするのだろうか?
そこで、ここには、天井から、ホームセンターで買った鳩除けテープを吊るした。すると、成果が見られた。
つまり、次の記事にあるようなことをしていたのである。
ツバメの巣対策しました。色々調べた結果これがいいかな。|シングルパパ超入門
「つばくろ」は必至なのか!こともあろうに、今度は、南側のバルコニー下の1階金属製の大きな丸い排気口に、目を付け出したではないか!
南側部分の巣作りは、真夏の熱射のため不向きと思ったが、バルコニーで陰になるため最適と思ったのだろうか?
当然ここにも、風車を取り付けた細長い金属棒を設置した。
何と、手間暇のかかる危険な高所作業だったことか!
それにしても、何という「つばくろ」の凄まじい執念であること!
しまいには、「つばくろ」は、2階外窓枠の上に止まったりとか等して、諦めきれない様子だった。
これで、「つばくろ」との闘争劇は終止符を打った。長年にわたる、果てしない闘いを繰り広げたものだった。
「つばくろ」に対し、せっかく気に入ってくれた棲み処だったのに、ご希望に添えなくて申し訳ない気持ちも少しはある。
しかし、さんざん考えあぐねた末での決断であった。
後は、理解の得られる家主(野鳥保護の会の人々)が、見つからんことを祈るだけである。
・・・ところが、すっとこどっこい!
その後、我が身にとんでもないことが起こった。本当の話である。
とんでもないことは、どういうことか?
その続きは、次回のお楽しみ!
(次回に続く)