諦観ブログ日記

ー Que Será, Será(ケセラセラ)ー

真夏の不祥事続発記事に接して、「上級国民」問題等あれこれと!

お題「最近気になったニュース」

お題「これって私だけ?」

お題「今日の花」

 

 今日は雨のち曇り。

    台風8号(フランシスコ)が九州南部に上陸し、北上中。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190806-00009946-weather-soci

 8月に入り、夕方以降、室内温度が36度と極めて高く、蒸し暑かった。30度を有に超えると扇風機では対応できず、エアコンを使用しないと快適な生活は望めない。そういうこともあって、ブログ記事ネタ思案に悪影響のためか、記事がなかなか書けない。

 

 この最近のニュースとして、かんぽ生命保険の不適切販売や裁判所職員の不祥事がマスコミ報道やネット記事を賑わせている。

 かたや、市民が最も信頼を寄せる身近な大企業であり、こなた、敷居は高くも、一番敬意が払われていると思われる国家機関においてである。

 それ故、それらが起こした不祥事等から受ける国民の衝撃は、甚大であろう。

 

 かんぽの不正は、保険販売員への過剰なノルマが問題視されている。しかも、全国的規模で保険不適切販売が行われている関係上、組織全体の在り方に関わる問題として捉えられているよう。

 それなのに、会社トップは、「みずから問題の解決をやり遂げることが責任」等と述べ、引責辞任を否定している。しかし、それで、果たして責任を果たせると言えるのだろうか、大いに疑問である。

 しかも、国民の税金が入っている国(株主・財務大臣/56.88%)が大株主(日本郵政89%)なのである。潔く、辞任すべきが筋であろうに、何故、その地位に恋々としがみつくのだろうか?

 かんぽ加入者の一員である当方としても、不思議でならない。会社トップの責任の取り方として違和感満載である。

 それは、「上級国民」と目される御仁としての意固地なのだろうか?

検証1年 郵便局・保険の不適切販売 - NHK クローズアップ現代+

【かんぽ不正】日本郵便横山社長の姿勢への重大な疑問~「日本郵政のガバナンス問題」としての保険不適切販売問題 | ハフポスト

 株式基本情報‐日本郵政

かんぽ生命保険【7181】の大株主情報 - 株探

かんぽ保険販売、4年で73件法令違反 内部資料を入手(朝日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース

かんぽ、保険料返金1097件 株売却前に不正把握か - 産経ニュース

かんぽ・ゆうちょ不正販売を生んだ、日本郵政の知られざる「闇」(現代ビジネス) - Yahoo!ニュース

 

 他方で、法の番人としての国家機関に所属する裁判所職員による不祥事が、相次いでいる。要因として、「ストレス」によるのでないかとの憶測も飛び交っている。

 裁判所当局は、取材記者に対して、「プライバシーに関することなので、お答えできかねます」と言う。

 これに対し、「税金を払っている国民をバカにするには程がある」との批判記事(プライバシー侵害者をプライバシーを理由に擁護)が掲載され、その挙句、「上級国民」の傲慢、かの辛辣な批判がなされている。

 なお、この点につき、なぜか、大手マスコミは勿論のこと、弁護士等法曹界や学者からの言及記事はないよう?

裁判所で盗撮 書記官に罰金刑|NHK 愛媛のニュース

【東京】最高裁事務官(40代)を現行犯逮捕 駅のエスカレーターで女性の下半身盗撮容疑

最高裁判所職員が盗撮容疑で逮捕 4日に別の職員も - 社会 : 日刊スポーツ

事務官2人盗撮逮捕 最高裁「お答えしていません」一点張り|日刊ゲンダイDIGITAL

事務官2人が盗撮逮捕もどこ吹く風 最高裁“上級国民”の傲慢 - ネタりか

 

 また、この最近、かって、ネットスラング(揶揄)の対象となった「上級国民」問題について、暴走ドライバー老人により死亡した母子の遺族らが、加害者への厳罰を求めて署名活動実施し、5万筆を集めたということで、再燃しそうな気配である。

 「上級国民」は、なぜ逮捕されないのか?という法的問題は、一応話題の終結をみたようだが、今度は量刑問題として取り沙汰されようとしている。

遺族らが署名活動=厳罰求め、池袋暴走-東京:時事ドットコム

池袋暴走 遺族が事故現場近くで厳罰求め署名活動 - 産経ニュース

 

 そして、「上級国民」問題云々は、さらに、その反対概念の「下級国民」という言葉となってウイングを広げ、「上級国民/下級国民」(橘玲著/小学館新書)というタイトルの新刊が発行された。この問題は、もはや、ネットスラングという取るに足らないベタ問題としてかたずけられない状況を醸し出している。

 なお、現在のところ、肝心要な、社会学者の分析する書籍は出ていないよう。

「下級国民」へと落ちこぼれた氷河期世代を救済することはできるか|NEWSポストセブン

『上級国民/下級国民』あとがき

社会に適応できず“人間廃棄物”として排除される「下級国民」の現実|NEWSポストセブン

「上級高齢者/下級高齢者」の残酷な分断 3割が資産2000万円超で3割が資産ゼロ(マネーポストWEB) - Yahoo!ニュース

 

 さらに、今夏参院選の「れいわ新選組」や「N国党」の議席獲得は、与野党を問わない「エリート集団≒上級国民」に対するアンチテーゼだった可能性もあろうか?

 なぜなら、彼らが組織票も団体票もないにも関わらず議席を獲得したのは、おそらく無党派層の票(草の根票)が大量に流入した可能性が大だからである。しかも、彼ら候補者の多くは、とてもエリートと呼ばれそうもない人々であったからである。

「もしかして、私も社会的弱者?」 “れいわ躍進”が暗示する「中流・平等思想」の崩壊と「自覚なき弱者」の目覚め(AbemaTIMES) - Yahoo!ニュース

 

 考え方によっては、ある意味、新自由主義がもたらす社会階層二極化阻止への警鐘のようにも受け止められよう。政治学者を始め識者等の多くが、「左派ポピュリズム」として一過性のような古典的な論調を述べ、彼らに対し危惧の念を抱いて批判している。

「N国」と「れいわ」は一発屋では終わらない、その必然的根拠(現代ビジネス) - Yahoo!ニュース

 しかし、むしろ、新しい時代への潮流に向けての予兆と捉えるのが正しい理解ではなかろうか?大企業の大量リストラ、年功序列制度の崩壊、非正規労働者の増大、消費増税による庶民の困窮化促進、大学は出たけれど問題等により、従来の日本社会構造に地殻変動が招来しており、もはや既成政党では彼らの要求を叶えることが困難になってきているよう。

 その行き着くところは、いずれ到来するかもしれない「上級国民」対「下級国民」の社会構造図式のような懸念をもたらしそうにも思える。

N国・30議員に勢力拡大 立花代表が国政政党初戦で勝利と動画報告…全国で議席狙う(デイリースポーツ) - Yahoo!ニュース

れいわ山本太郎氏は誰の刺客に…野党は期待と「恐れ」が交錯(産経新聞) - Yahoo!ニュース

れいわ、N国支持率1%台、国民に肉薄 産経・FNN合同世論調査(産経新聞) - Yahoo!ニュース

 

 最後に、話は最初の方に戻り、裁判所職員の不祥事に端を発した最高裁判所裁判官に関連した記事について、少し詳しく書くとする。

 というのも、中枢に位置し、全国の裁判所職員の中でも上位者と目されている最高裁判所事務総局秘書課の職員2名、30、40歳代が起こした事案だからである。しかも、秘書課の職員であるから、当然、最高裁判所裁判官のお世話に関わる仕事をすることもあろうか。

 しかし、今回の不祥事を起こした2名の仕事内容については、言及記事が見当たらない。

最高裁判所事務総局秘書課の事務分掌 – 弁護士山中理司(大阪弁護士会所属)のブログ

 

 その関係性も多少あり、さらにそれを敷衍し、「上級国民」の一例として、今回、トピックとして記事に取り上げたいのは、超ド級のエリートである最高裁判所裁判官の罷免の可否をめぐる国民審査問題である。

 というのも、予てから、その任命過程の不透明性が指摘されており、唯一、国民が当該裁判官の適否を判断できるのが、最高裁判所裁判官の国民審査しかないからである。

安倍内閣が最高裁人事に介入か 山口厚最高裁判事

安倍首相の親友が経営する"第二の森友"加計学園の関係者を最高裁判事に任命! 司法までオトモダチで支配 (2017年3月16日) - エキサイトニュース

 

 最高裁判所裁判官が、超ド級エリートで、言わば「上級国民」と目されるのは、次の記事に、詳細かつ如実に表されている。

 さらに、同記事では、最高裁判所裁判官に対する問題点として、「お友達人事」「裁判実務にほとんど携わっていない」「検察庁や行政官庁出身者は、検事総長レースや次官レースに敗れた者が一種の天下り先としてやってくる」等の、芳しくない評価も指摘されている。

「年収4千万・退職金1億」最高裁判所エリートの羨ましすぎる境遇(岩瀬 達哉) | 現代ビジネス | 講談社(1/6)

 

 今回の最新ニュースによれば、8月30日退官の山﨑敏充最高裁判事の後任として、林道晴東京高裁長官(61)が、閣議で任命することに決まったとのことである。

最高裁判事に林道晴氏 (写真=共同) :日本経済新聞

  林長官に関する論評については、次のブログ記事で言及がなされているので、それが少し参考になろうか。

予想が外れた。驚いた!!,林道晴・東京高裁長官のご栄達 | 弁護士ブログ | 名古屋で医療過誤のご相談は 北口雅章法律事務所

 

 最高裁判所の裁判官は、憲法80条1項により内閣が任命(但し、長官は内閣の指名により天皇が任命/同6条2項)し、その任命後初めて行われる衆議院議員総選挙の際国民の審査に付」される(同79条2項)。

 国民審査の実施方法は、「最高裁判所裁判官国民審査法」に規定され、有権者が投票用紙に、辞めさせるべきと考える裁判官にを付け、辞めさせる必要がないと考える場合は無印とする方法による。そして、✖が無印を上回った場合は、憲法79条3項により罷免される(解職制度)。勿論、〇印を付ければ無効票になり、余事記載も無効票となる。

 

 その国民審査結果について、これまで罷免になった裁判官はいないと言う

 この点に関連して、名著「名もない顔もない司法 日本の裁判は変わるのか」(2007年11月、NTT出版)の著者であるアメリカ人のダニエル・フット東京大学教授から、「日本では市民の意向が国民審査によって反映される状況になっていない」と指摘されており、又、オランダ人ジャーナリストのカレル・ヴァン・ウォルフレ氏は、「この直接民主主義は、純粋に儀式的な、そえ物」と表現している。

 

 それは、次のような同審査制度の分かりにくさから来ることにも、その要因があるのだろう。

 ❶裁判官に関する情報公開(実績の周知等)が不十分、❷最高裁判事の選定プロセスの不透明感、❸定年が70歳であることから、実際60歳を超えて任命されている現状から、審査が1回しか行われない、❹〇印をつけて無効票になった例も多く、又、棄権する方法の周知も不徹底、等が挙げられている。

国民審査を受ける裁判官はどんな人物か(判断材料まとめ・前編) | ワールド | 最新記事 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

最高裁国民審査の結果が出ました(江川紹子) - 個人 - Yahoo!ニュース

 

 それでは、これまでの最高裁判所裁判官国民審査の結果につき、具体的な一例を挙げて、少し論評してみる。

 

   (以下、敬称略。年月は国民審査の月)

(1)罷免可✖の最大は、1972年12月「下田武三」15.17%(6895134/ 45440230人)

    罷免可✖の最小は、1949年1月「澤田竹治郎」 4.01%(1212678/ 30212180人)

 

(2)最近の国民審査の一事例

  「 審査年月  裁判官名  罷免を可とする率(%)    (✖投票数/ 総有効投票数)」

  ㊀ 2009年8月  「竹﨑博允」  6.25%4184902人 / 62754264人)

  ㊁ 2012年12月「寺田逸郎」  7.95%(4588376人 /  53162027人)

     ㊂ 2014年12月「山﨑敏充」  9.42%4786184人   /     46031161人)

       ㊃   2017年10月 「小池 裕」  8.56%(4688017人   /  50083865人)

  ㊄ 同年 同月 「戸倉三郎」  7.86%(4303842人 /    50468175人)

  ㊅ 同年 同月 「山口 厚」  7.94%(4348553人 /  50423434人)

  ㊆ 同年 同月 「大谷直人」  7.96%(4358118人    /  50413894人)

        ㊇   同年 同月 「木澤克之」  8.02%(4395119人   /  50376858人)

 

 以上の結果をみると、最近の罷免を可とする率は、6~9%台と極めて低いのが判る。しかし、見方を変えれば、その投票総数は、約420~約480万人と多いようにも思える。

 辞めさせたいと考えている国民が420万人以上いるという事実は、今夏参議院議員議席比例配分でいえば、およそ4、5議席が獲得できそうな計算になろうか。政治団体の政党要件も軽くクリアーできる数である。

 なお、竹﨑博允・元最高裁判事の「罷免を可とする率」が6%台と低いのは、現在、賛否両論が渦巻いているも、「裁判員制度」発足に尽力した功績が評価されたためであったのだろうか?

 

 それにしても、酔狂に、以上のようなことを考えるのは、私だけであろうか?

 世間のいろいろな難しい社会問題を考えると、しまいには、いつも心が重くなる。そんな重苦しさを軽減するのに、花を愛でるのが一番のようである。

 そのため、時に、庭に咲く花を観賞して、写真を撮っている。

 

 以下、花の写真10枚(7月31日~8月5日撮影分)を一括して掲載する。

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(ピンクがかったグラジオラスの花)

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(仲良く咲いている、赤色と紫色の各百日草)

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(咲き始めの紫色の百日草) 

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(赤色と黄色の各百日草) 

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(黄色と紫色の各松葉ボタン。松葉ボタンはお日様が当たらないと萎み、当たり出すと花びらが開くという珍奇な植物である。)

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(色とりどりの各松葉ボタン)

 

(追記1)

 8月8日、晴れ。

「貧困強制社会」記事の一例

 ❶ パワハラですべてを奪われた56歳男性の絶望

 「パワハラの果てに、脳出血を発症し、重度の障害者に!」「理不尽だ。労働組合なんて、組合費だけ取って、何にもしてくれない」「復職しても、年収は200万円に激減」と!

 「れいわ新選組」への政界勢力拡大へ、期待をにじませるニュアンスもありそうか?

パワハラですべてを奪われた56歳男性の絶望(東洋経済オンライン) - Yahoo!ニュース

 ❷ 職場のいじめ切っ掛けに、40代中年引きこもりに!

 国家・社会的な人的損失は膨大にも!

職場のいじめきっかけで中年引きこもりに。仕事に対する焦りは「もうない」 | ハーバービジネスオンライン

 

(追記2)

 8月12日、晴れ。

 松山地裁書記官(36)盗撮で、停職6か月の懲戒処分。その後、退職。

裁判所書記官が盗撮で懲戒処分|NHK 愛媛のニュース

 

(追記3)

 8月14日、曇りのち雨。台風10号の影響により、風強し。

 「上級国民/下級国民」(橘玲著/小学館新書)の抜粋記事紹介

「一億総中流」社会から「上級国民/下級国民」への分断が進むワケ(NEWS ポストセブン) - Yahoo!ニュース

 

(追記4)

 8月23日。曇り。

 「消費増税10%、その7割がコンクリートに消える」記事

 多くの庶民は増税後、生活苦が待っていると!

7割がコンクリートに消える「消費増税2兆円対策」のマヤカシ|ニフティニュース

 

(追記5)

 8月26日。晴れ時々曇り。

 「かんぽ生命」不正問題について、その責任の所在は?

 以下の記事から鑑みて、組織の本質問題が深くかかわっていることから、経営陣の刷新、特に最低でも社長の更迭は免れないはずなのに・・・!

かんぽ生命の不正問題は一体誰の責任なのか | 保険 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

郵便局員が「甘い客」と判断する8つのポイント 家が散らかっている - ライブドアニュース

「日本郵政」は民営化後もお役所体質 上意下達と面従腹背が横行 | マネーポストWEB

山崎元氏「ゆうちょの投信で買っていいといえるものはほとんどない」 | マネーポストWEB

 

(追記6)

 8月29日。雨のち曇り。

 ❶盗撮した最高裁・事務総局秘書課事務官(36歳)が懲戒免職に!

最高裁事務官、盗撮で懲戒免職(TBS系(JNN)) - Yahoo!ニュース

 ❷駅スカート内を盗撮した最高裁秘書課事務官(40歳代)に、50万円の略式命令

最高裁秘書課事務官に罰金 駅で女性スカート内盗撮 - 産経ニュース